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07_参考資料4_障害福祉現場における介護テクノロジー等導入・活用マニュアル (2 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74877.html |
| 出典情報 | 障害福祉分野における人材確保・生産性向上に関する検討会(第1回 7/28)《厚生労働省》 |
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はじめに
近年、我が国の障害福祉を取り巻く状況は大きく変化している。障害福祉サービス等の利用は拡
大を続け、支援の需要は量的に増加するとともに、多様化・複雑化している。障害を有する人の高
齢化の進行や、地域生活支援、就労支援、障害児支援、意思決定支援等への期待の高まりは、障害
福祉に求められる役割を一層広げている。その一方で、人材の確保は容易ではなく、限られた担い
手のもとで質の高い支援を持続的に提供する体制の構築が重要な課題となっている。加えて、制度
改正、報酬改定、地域共生社会の推進等により政策環境も変化を続けており、各事業所には、こう
した変化に対応しながら日々の実践を見直していくことが求められている。
こうした状況のもとで、障害福祉分野における生産性向上は避けて通ることのできない課題であ
る。ただし、ここでいう生産性向上は、それ自体を目的とするものではなく、単なる業務の効率化
や時間短縮を意味するものでもない。障害福祉においては、利用者のライフステージ、障害特性、
重症度等に応じて求められる支援の内容や目標が多様であり、一律の業務設計や画一的な標準化だ
けでは十分に捉えきれない側面がある。また、利用者の状態や支援内容によっては、見守りや対
話、意思決定支援など、時間をかけて関わること自体に本質的な意味をもつ支援も少なくない。し
たがって、真に求められるのは、限られた人材のもとで、支援者一人一人が専門性を発揮し、チー
ムとしての協働を通じて、利用者本人の状況や希望に即した質の高い支援を安定的に届ける体制を
整えることである。業務の進め方、役割分担、情報共有のあり方を見直し、特定の時間帯や特定の
職員に負担が集中する状況を是正し、個々の職員の努力に過度に依存しない体制づくりは、その重
要な条件となる。そして、その見直しを支える手段の一つとして、テクノロジーの活用が位置づけ
られる。記録、連絡、情報共有、見守り等を支えるテクノロジーを適切に導入し活用することは、
業務の流れを整え、負担の偏在や対応の属人化を和らげ、支援者が専門性を発揮しながら利用者本
位の支援により多くの時間を注ぐことのできる環境の実現に資する。
本マニュアルは、以上の問題意識のもと、障害福祉の現場における改善の取組を実践的に支える
ことを目的として作成したものである。その本旨は、個別のテクノロジーの導入を促すことにとど
まらず、各事業所が自らの業務を「見える化」し、課題を整理し、改善と定着を進める過程を支え
るところにある。とりわけ本マニュアルでは、ムリ・ムダ・ムラのうち、業務の偏りや負担の集
中、判断や対応の属人化といった「ムラ」に着目する。これを是正することは、単なる効率化のた
めではなく、支援者の専門性を支え、利用者本位の支援を安定的に実現するためである。テクノロ
ジーは、その実現を支える有効な手段の一つとして位置づけられる。本手引きが、各事業所の実情
に応じた着実な改善の一助となり、障害福祉サービスの質の向上に資することを期待する。
検討委員会を代表して
埼玉県立大学
吉田 俊之
近年、我が国の障害福祉を取り巻く状況は大きく変化している。障害福祉サービス等の利用は拡
大を続け、支援の需要は量的に増加するとともに、多様化・複雑化している。障害を有する人の高
齢化の進行や、地域生活支援、就労支援、障害児支援、意思決定支援等への期待の高まりは、障害
福祉に求められる役割を一層広げている。その一方で、人材の確保は容易ではなく、限られた担い
手のもとで質の高い支援を持続的に提供する体制の構築が重要な課題となっている。加えて、制度
改正、報酬改定、地域共生社会の推進等により政策環境も変化を続けており、各事業所には、こう
した変化に対応しながら日々の実践を見直していくことが求められている。
こうした状況のもとで、障害福祉分野における生産性向上は避けて通ることのできない課題であ
る。ただし、ここでいう生産性向上は、それ自体を目的とするものではなく、単なる業務の効率化
や時間短縮を意味するものでもない。障害福祉においては、利用者のライフステージ、障害特性、
重症度等に応じて求められる支援の内容や目標が多様であり、一律の業務設計や画一的な標準化だ
けでは十分に捉えきれない側面がある。また、利用者の状態や支援内容によっては、見守りや対
話、意思決定支援など、時間をかけて関わること自体に本質的な意味をもつ支援も少なくない。し
たがって、真に求められるのは、限られた人材のもとで、支援者一人一人が専門性を発揮し、チー
ムとしての協働を通じて、利用者本人の状況や希望に即した質の高い支援を安定的に届ける体制を
整えることである。業務の進め方、役割分担、情報共有のあり方を見直し、特定の時間帯や特定の
職員に負担が集中する状況を是正し、個々の職員の努力に過度に依存しない体制づくりは、その重
要な条件となる。そして、その見直しを支える手段の一つとして、テクノロジーの活用が位置づけ
られる。記録、連絡、情報共有、見守り等を支えるテクノロジーを適切に導入し活用することは、
業務の流れを整え、負担の偏在や対応の属人化を和らげ、支援者が専門性を発揮しながら利用者本
位の支援により多くの時間を注ぐことのできる環境の実現に資する。
本マニュアルは、以上の問題意識のもと、障害福祉の現場における改善の取組を実践的に支える
ことを目的として作成したものである。その本旨は、個別のテクノロジーの導入を促すことにとど
まらず、各事業所が自らの業務を「見える化」し、課題を整理し、改善と定着を進める過程を支え
るところにある。とりわけ本マニュアルでは、ムリ・ムダ・ムラのうち、業務の偏りや負担の集
中、判断や対応の属人化といった「ムラ」に着目する。これを是正することは、単なる効率化のた
めではなく、支援者の専門性を支え、利用者本位の支援を安定的に実現するためである。テクノロ
ジーは、その実現を支える有効な手段の一つとして位置づけられる。本手引きが、各事業所の実情
に応じた着実な改善の一助となり、障害福祉サービスの質の向上に資することを期待する。
検討委員会を代表して
埼玉県立大学
吉田 俊之