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病院薬剤師確保の取組みの手引き(ver 2.0) (1 ページ)

公開元URL https://www.jshp.or.jp/content/2025/0703-1.html
出典情報 薬剤業務向上加算にかかる出向研修モデル作成の手引き(ver 1.0)の公表について(7/3)《日本病院薬剤師会》
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病院薬剤師確保の取組みの手引き(Ver 2.0)
2024 年 5 月
日本病院薬剤師会
病院薬剤師確保策に関する検討特別委員会

<はじめに>
薬剤師の偏在は深刻な状況となっている。地域によっては薬剤師の確保が極めて困難な
状況が常態化しており、新しい取り組みはもとより基本的な業務の遂行が困難な施設が顕
在化している。そこで、本会では薬剤師の地域偏在の解消に向けて、理事会、総会、地方連
絡協議会等で議論を重ねるとともに、厚生労働省、病院団体等への働きかけを進めてきた。
医療法改正に伴う医療従事者の働き方改革が叫ばれる中、薬剤師には医薬品全般に関わ
る業務効率の向上やタスク・シフト/シェアが求められている。対物中心の薬剤師業務から
対人中心の薬剤師業務への転換やデータヘルス改革による電子カルテ・電子処方箋をはじ
めとする ICT の利活用を推進するとともに、施設の地域性・規模・機能に関わらず、薬剤師
としての使命を果たすため、正確な調剤はもとより、病棟薬剤業務のより一層の充実を図り、
医薬品の適正使用の推進、積極的な処方提案等様々な業務を進める等、今後さらに拡大する
可能性のある業務にも取り組んで行くことが求められており、そのために必要な薬剤師の
確保が喫緊の課題である。しかしながら、薬剤師の偏在は、地域偏在、機能偏在、規模偏在
など複合的な要因が関係し、その実情が都道府県によって大きく異なるため地域の実状に
応じた取り組みを進めることが必要である。そこで、本会では 2022 年 7 月に武田新会長の
もと病院薬剤師確保に関する特別委員会が組織された。
2022 年 12 月 28 日に厚生労働省社会保障審議会医療部会で「医療提供体制の改革に関す
る意見」がとりまとめられ、基本的な考え方として、少子高齢化が着実に進みつつあり、今
後、さらなる高齢者の増加と生産年齢人口の急減が見込まれる中で、医療資源には限りがあ
ることを踏まえ、地域によって大きく異なる人口構造の変化に対し、機能分化と連携、人材
の確保を一層重視した国民目線での提供体制の改革を進め、コロナ禍における関係者の密
接な意思疎通や役割分担・連携の模索の経験・教訓も活かしながら、地域ごとに必要な医療
を必要なときに受けられる体制を確保していくことが喫緊の課題であること、また、2040
年頃まで続く高齢化への対応とあわせて、人口減少に対応した全世代型の社会保障制度を
構築していくという基本理念の下で医療提供体制の改革を推進する必要があることが示さ
れた。また、同日付の第 8 次医療計画等に関する検討会の「第 8 次医療計画等に関する意見
のとりまとめ」には、薬剤師の資質向上の観点に加え、薬剤師確保の観点から、病院薬剤師
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