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資料 こども・高齢化 (64 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20240416zaiseia.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/16)《財務省》
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患者本位の治療の確立に向けた取組み(研究の推進とガイドラインの策定) 効率的提供
○ これまでも、治療の質を維持しつつ医薬品の投与量を減らすといった研究も存在するが、新薬開発の研究とは異なり、活発ではない。
○ 現在、革新的な作用機序を有する医薬品に対し、患者や医療機関等の要件を設定する最適使用推進ガイドラインを導入している。
ただし、対象医薬品は限定的であり、減薬・休薬などの治療適正化や経済性の観点は盛り込まれていない。
○ なお、患者側・医療機関側ともに、高額療養費制度があるため、高額医療に対してコスト意識が働かない構造。一旦収載された医
薬品は特段の制限なく使用可能であり、仮に同一効果でより低コストな医療が採りえたとしても、それが選択されるとは限らない。
◆肺がん治療において、薬剤を減量して少ない副作用で同等の効果が得られた研究例
EGFR遺伝子変異による肺がん治療について、高齢者に対して薬剤用量を減らし、
少ない副作用で同等の効果が得られたとする研究。
The Journal of American Medical Association(JAMA) Oncology 掲載。
仮にこの論文を踏まえて治療を行った場合
・標準量150mg(1日11,000円)→50mg(1日4,000円)
・高い病状制御(90%)、少ない有害事象(薬剤性肺炎が5%→0%)

◆最適使用推進ガイドライン
対象医薬品

ガイドラインに盛り込む内容

・新規作用機序を有する革新的な医薬品及びその類薬
※現在21種類の医薬品についてガイドラインを策定

より幅広い医薬品についてガイドラインを策定
すべき

・対象医薬品の使用が最適だと考えられる患者の選択基準

対象患者の状態に応じた投与量の調整など
治療適正化の観点からの使用方法も盛り込
むべき

・対象医薬品を適切に使用できる医師・医療機関等の要件

【改革の方向性】(案)
○ 患者本位の治療の確立に向けて、民間による調査研究が活発に行われにくい、減薬・休薬を含む治療の適正化に関する研究・
調査について、国として積極的に進めていく必要がある。
○ 最適使用推進ガイドラインについて、より幅広い医薬品を対象とするとともに、各学会が定める診療ガイドラインも含めた各種のガ
イドラインにおいて、前述の費用対効果評価の結果に基づく経済性の反映のほか、減薬・休薬を含めた投与量の調整方法など治
療の適正化に関する事項についても盛り込むべきである。

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