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【参考資料2】【日版R4.1.17一部改正】薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書2020 (86 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23261.html
出典情報 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第9回  1/17)《厚生労働省》
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2. 急性気道感染症に対する抗菌薬適正使用
[過去の報告のまとめ]
東らは 2005 年 1 月~3 月における社会保険の請求データ 24,134 受診を解析し, 非細菌性急
性上気道炎の診断がついた 4,325 受診のうち, その 60%に抗菌薬が処方されていることを明ら
かにした 8. また, 寺谷らは 2013 年 1 月~2015 年 12 月の期間で JMDC データベースを用い, 成
人・小児の急性上気道炎に対して処方された抗菌薬を調査し, 全体の 40.7%が第 3 世代セファ
ロスポリン, 32.8%がマクロライド, 14.7%がフルオロキノロンであったことを明らかにした 9.
木村らは, 同じく JMDC データベースを用いて 2012 年 4 月~2017 年 7 月の間の患者情報, 診
断情報, 治療情報, 医療施設情報を抽出し, 抗菌薬処方傾向とその関連因子について検討した 10.
その結果, 8,983,098 名の受診者数のうち、非細菌性上気道炎の診断がついた症例は 17,208,787
名であった。月の平均処方回数は 100 非細菌性上気道感染症による受診あたり 31.65 であり、
調査期間の開始月と終了月の間に 19.2%減少がみられた。抗菌薬処方の因子の検討により, 60
歳以上の患者に比べて 13-18 歳, 19-29 歳, 30-39 歳で抗菌薬処方割合が高いこと, 内科, 耳鼻科
の抗菌薬処方率が高いこと, 診療所や有床診療所で, その他の医療機関に比べて抗菌薬処方割合
が高かったことを明らかにした.
[2020 年度に更新された情報]
小山らは, 2013 年 1 月~2015 年 12 月における急性気道感染症に対する抗菌薬処方の検討を,
同じく JMDC データベースを用いて行った 11. 865 万受診を調査し, 急性気道感染症の受診は
1,000 患者あたり 990.6 [989.4-991.7] であり, 抗菌薬処方は 532.4 [531.6-533.3] であることを
明らかにした. 全体の抗菌薬処方率は 52.7%であった (表 88).

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