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04資料1-2 森野委員提出資料(成人用肺炎球菌ワクチンファクトシート追補版) (4 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76211.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第36回 9/17)《厚生労働省》 |
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要約
1. 肺炎球菌感染症の基本的知見
(1)疾患の特性
2025 年に発表された成人肺炎球菌肺炎を対象としたシステマティックレビューおよび世界的な侵襲性
肺炎球菌感染症(Invasive Pneumococcal Disease: IPD)サーベイランス(PSERENADE プロジェクト)
のいずれにおいても、血清型 3 が、最も多く検出されている。我が国の成人 IPD 由来株(2013 年〜2025
年、10 道県)
でも血清型 3 が最多であり、
20 価肺炎球菌結合型ワクチン
(20-valent pneumococcal conjugate
vaccine: PCV20)
および 21 価肺炎球菌結合型ワクチン(21-valent pneumococcal conjugate vaccine: PCV21)
含有血清型が占める割合は、それぞれ 52%および 78%であった。薬剤耐性については、厚生労働省院内
感染対策サーベイランス(Japan Nosocomial Infections Surveillance: JANIS)データでは血液・髄液・呼
吸器いずれの検体でもペニシリン耐性率の経年的上昇を認め、成人 IPD の髄膜炎由来株では 38.9%がペ
ニシリン耐性肺炎球菌(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae: PRSP)と判定された。国際的に
も、世界保健機関(World Health Organization: WHO)細菌優先病原体リスト 2024 年改訂版でマクロラ
イド耐性肺炎球菌が新たに中等度優先と位置付けられ、耐性動向の継続的な監視が求められている。
(2)肺炎球菌ワクチン導入の経緯
肺炎球菌感染症は、高齢者における肺炎および IPD の主要な原因であり、高齢化の進展に伴い、その
予防は重要な公衆衛生課題となっている。従来用いられてきた 23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワク
チン(23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine: PPSV23)は広い血清型をカバーする一方、免疫持
続性や追加接種時の低応答性に課題があった。このため、より持続的な免疫応答を誘導する肺炎球菌結合
型ワクチン(Pneumococcal Conjugate Vaccine: PCV)が開発され、小児への導入による集団免疫効果と
ともに、成人においても 13 価肺炎球菌結合型ワクチン(13-valent pneumococcal conjugate vaccine:
PCV13)の有効性が示された。しかし、ワクチン非含有血清型による血清型置換が進行したことから、
15 価肺炎球菌結合型ワクチン(15-valent pneumococcal conjugate vaccine: PCV15)
、PCV20、PCV21 へ
と多価化が進められ、成人で流行する血清型への対応が強化されている。一方で、多価化に伴う血清型間
の免疫原性の差や特定の血清型に対する低応答などの課題も残されている。今後は、成人への直接接種と
小児接種による集団免疫を組み合わせ、血清型の変遷を踏まえた柔軟なワクチン戦略の構築が求められ
る。
(3)国内の疫学状況
感染症発生動向調査における IPD 年間届出数は、新型コロナウイルス感染症パンデミックの時期に減
少したが、2023 年以降は増加し 2025 年は 3,391 例とこれまでで最も多い届出数であった。0 歳〜4 歳、
5 歳〜64 歳、65 歳以上の年齢群別では 65 歳以上の届出数が最も多く、全体の約 6 割を占めている。人
口 10 万人当たり届出数は 0 歳〜4 歳が最も多く、2025 年は 12.0 であった。65 歳以上を 65 歳〜69 歳、
70 歳〜74 歳、75 歳〜79 歳、80 歳以上に分けて集計すると、届出数は 80 歳以上が最も多く、327 例(2021
年)〜916 例(2025 年)であった。人口 10 万人当たり届出数は、概ね年齢が上がるにつれて増加し、80
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1. 肺炎球菌感染症の基本的知見
(1)疾患の特性
2025 年に発表された成人肺炎球菌肺炎を対象としたシステマティックレビューおよび世界的な侵襲性
肺炎球菌感染症(Invasive Pneumococcal Disease: IPD)サーベイランス(PSERENADE プロジェクト)
のいずれにおいても、血清型 3 が、最も多く検出されている。我が国の成人 IPD 由来株(2013 年〜2025
年、10 道県)
でも血清型 3 が最多であり、
20 価肺炎球菌結合型ワクチン
(20-valent pneumococcal conjugate
vaccine: PCV20)
および 21 価肺炎球菌結合型ワクチン(21-valent pneumococcal conjugate vaccine: PCV21)
含有血清型が占める割合は、それぞれ 52%および 78%であった。薬剤耐性については、厚生労働省院内
感染対策サーベイランス(Japan Nosocomial Infections Surveillance: JANIS)データでは血液・髄液・呼
吸器いずれの検体でもペニシリン耐性率の経年的上昇を認め、成人 IPD の髄膜炎由来株では 38.9%がペ
ニシリン耐性肺炎球菌(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae: PRSP)と判定された。国際的に
も、世界保健機関(World Health Organization: WHO)細菌優先病原体リスト 2024 年改訂版でマクロラ
イド耐性肺炎球菌が新たに中等度優先と位置付けられ、耐性動向の継続的な監視が求められている。
(2)肺炎球菌ワクチン導入の経緯
肺炎球菌感染症は、高齢者における肺炎および IPD の主要な原因であり、高齢化の進展に伴い、その
予防は重要な公衆衛生課題となっている。従来用いられてきた 23 価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワク
チン(23-valent pneumococcal polysaccharide vaccine: PPSV23)は広い血清型をカバーする一方、免疫持
続性や追加接種時の低応答性に課題があった。このため、より持続的な免疫応答を誘導する肺炎球菌結合
型ワクチン(Pneumococcal Conjugate Vaccine: PCV)が開発され、小児への導入による集団免疫効果と
ともに、成人においても 13 価肺炎球菌結合型ワクチン(13-valent pneumococcal conjugate vaccine:
PCV13)の有効性が示された。しかし、ワクチン非含有血清型による血清型置換が進行したことから、
15 価肺炎球菌結合型ワクチン(15-valent pneumococcal conjugate vaccine: PCV15)
、PCV20、PCV21 へ
と多価化が進められ、成人で流行する血清型への対応が強化されている。一方で、多価化に伴う血清型間
の免疫原性の差や特定の血清型に対する低応答などの課題も残されている。今後は、成人への直接接種と
小児接種による集団免疫を組み合わせ、血清型の変遷を踏まえた柔軟なワクチン戦略の構築が求められ
る。
(3)国内の疫学状況
感染症発生動向調査における IPD 年間届出数は、新型コロナウイルス感染症パンデミックの時期に減
少したが、2023 年以降は増加し 2025 年は 3,391 例とこれまでで最も多い届出数であった。0 歳〜4 歳、
5 歳〜64 歳、65 歳以上の年齢群別では 65 歳以上の届出数が最も多く、全体の約 6 割を占めている。人
口 10 万人当たり届出数は 0 歳〜4 歳が最も多く、2025 年は 12.0 であった。65 歳以上を 65 歳〜69 歳、
70 歳〜74 歳、75 歳〜79 歳、80 歳以上に分けて集計すると、届出数は 80 歳以上が最も多く、327 例(2021
年)〜916 例(2025 年)であった。人口 10 万人当たり届出数は、概ね年齢が上がるにつれて増加し、80
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