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04資料1-2 森野委員提出資料(成人用肺炎球菌ワクチンファクトシート追補版) (23 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76211.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第36回 9/17)《厚生労働省》 |
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なお、米国には公的に定められた一律の費用対効果閾値がないため、結果を解釈する際の参考値として
100,000 米ドル〜150,000 米ドル/QALY を用いた。
PCV 未接種の 65 歳以上成人では、PCV21 は PCV20、PCV15+PPSV23、または PPSV23 と比較し
て、優位(dominant:効果が高く、かつ費用が低い)または費用対効果が良好であるとする研究が多く、
総じて良好な評価であった。50 歳〜64 歳への年齢ベース接種の拡大では、PCV21 は PCV20 より費用対
効果が良好な傾向にあったが、接種拡大自体の費用対効果を境界的または不確実とする研究もみられた。
既接種者への PCV21 追加接種では、比較対照によって結論が大きく異なった。PCV20 との比較では
PCV21 が優位または費用削減となる研究が多い一方、PPSV23 等との比較では ICER が大きくなる場合
があった。また、PCV21 は PCV20 に含まれる血清型 4 を含まないため、血清型 4 の疾病負担が大きい
地域・集団では、PCV20 が相対的に有利となる可能性が示された。
日本を対象とした研究は Mueller ら(2025 年)57 の 1 報であり、実際のワクチン価格を用いて通常の
ICER を推計した分析ではなく、PCV20 に対する PCV21 の許容追加価格を求める delta-price 分析であ
った。公的医療の立場では、PCV21 の PCV20 に対する追加価格が 7,113 円以下であれば、ICER は 500
万円/QALY 以下すなわち費用対効果が良好と推計された。
海外研究で用いられた前提条件やパラメータは必ずしも日本の状況に適合せず、既存研究には企業が関
与したものが多い。したがって、日本における政策決定に際しては、実際のワクチン価格、国内の血清型
分布、小児用 PCV による間接効果、接種率、および既接種歴別の接種戦略などを反映した分析が必要で
ある。
表5 医療経済評価文献の概要(1)
分析期
No.
第一著者・年・国
ワクチン戦略
対象者
モデル
間接効果等
割引率
間
分析の立場
あり(小児
Wateska AR
PCV21、PCV20、
65 歳コホート
2023
PCV15 単独/PCV15+
(黒人/非黒人
PPSV23、無接種など
所属著者なし。著者に
医療部門の
生涯
3%
接効果をシ
フモデル
米国 58
公的・学術主体。企業
PCV15 の間
決定木+マルコ
1
資金提供者・企業関与
の考慮
NIAID、Merck、
立場
別)
ナリオ分
Sanofi、CDC 等からの
析)
研究助成歴あり。
学術主体。企業所属著
PCV21 を 50 歳、50 歳+
Altawalbeh SM
2
65 歳、65 歳+リスクベ
50 歳以上(黒
ースなどで接種し、無接
人/非黒人別)
2024
社会の立場
者なし。著者に
+医療部門
Merck、Sanofi、
の立場
NIAID、CDC 等からの
あり(シナ
マルコフモデル
生涯
3%
リオ分析)
米国 59
種・現行推奨と比較
研究助成歴あり。
23
100,000 米ドル〜150,000 米ドル/QALY を用いた。
PCV 未接種の 65 歳以上成人では、PCV21 は PCV20、PCV15+PPSV23、または PPSV23 と比較し
て、優位(dominant:効果が高く、かつ費用が低い)または費用対効果が良好であるとする研究が多く、
総じて良好な評価であった。50 歳〜64 歳への年齢ベース接種の拡大では、PCV21 は PCV20 より費用対
効果が良好な傾向にあったが、接種拡大自体の費用対効果を境界的または不確実とする研究もみられた。
既接種者への PCV21 追加接種では、比較対照によって結論が大きく異なった。PCV20 との比較では
PCV21 が優位または費用削減となる研究が多い一方、PPSV23 等との比較では ICER が大きくなる場合
があった。また、PCV21 は PCV20 に含まれる血清型 4 を含まないため、血清型 4 の疾病負担が大きい
地域・集団では、PCV20 が相対的に有利となる可能性が示された。
日本を対象とした研究は Mueller ら(2025 年)57 の 1 報であり、実際のワクチン価格を用いて通常の
ICER を推計した分析ではなく、PCV20 に対する PCV21 の許容追加価格を求める delta-price 分析であ
った。公的医療の立場では、PCV21 の PCV20 に対する追加価格が 7,113 円以下であれば、ICER は 500
万円/QALY 以下すなわち費用対効果が良好と推計された。
海外研究で用いられた前提条件やパラメータは必ずしも日本の状況に適合せず、既存研究には企業が関
与したものが多い。したがって、日本における政策決定に際しては、実際のワクチン価格、国内の血清型
分布、小児用 PCV による間接効果、接種率、および既接種歴別の接種戦略などを反映した分析が必要で
ある。
表5 医療経済評価文献の概要(1)
分析期
No.
第一著者・年・国
ワクチン戦略
対象者
モデル
間接効果等
割引率
間
分析の立場
あり(小児
Wateska AR
PCV21、PCV20、
65 歳コホート
2023
PCV15 単独/PCV15+
(黒人/非黒人
PPSV23、無接種など
所属著者なし。著者に
医療部門の
生涯
3%
接効果をシ
フモデル
米国 58
公的・学術主体。企業
PCV15 の間
決定木+マルコ
1
資金提供者・企業関与
の考慮
NIAID、Merck、
立場
別)
ナリオ分
Sanofi、CDC 等からの
析)
研究助成歴あり。
学術主体。企業所属著
PCV21 を 50 歳、50 歳+
Altawalbeh SM
2
65 歳、65 歳+リスクベ
50 歳以上(黒
ースなどで接種し、無接
人/非黒人別)
2024
社会の立場
者なし。著者に
+医療部門
Merck、Sanofi、
の立場
NIAID、CDC 等からの
あり(シナ
マルコフモデル
生涯
3%
リオ分析)
米国 59
種・現行推奨と比較
研究助成歴あり。
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