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資料1-2-3診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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その他の遠位型ミオパチー例を以下A+Bの全てを満たすものと定義する。
A.臨床的特徴(a から d の全てを満たす)
a.遠位筋が優位に侵される。
b.両側性である。
c.日内変動を伴わず、固定性又は進行性である。
d.2 年以上の経過である。
B.筋生検所見 (a かつ b を満たす)
a.筋原性変化の存在
b.神経原性変化はないか、あっても筋力低下を全て説明できるものではない。
●原因遺伝子
原因遺伝子が明らかになった場合には、それを明記する(原因不明の場合は、「原因不明」と記載する)。
以下は、比較的疾患概念が確立しつつ代表的遠位型ミオパチーであり、臨床的特徴、遺伝形式、原因遺伝
子を列記する。今後、疾患概念や分類が変わり得ることに留意する。
 Distal anterior compartment myopathy(DACM):dysferlin 欠損による。臨床経過は三好型に似るが、下腿
前面の筋肉が好んで侵される。 AR、DYSF
 Non-dysferlin distal muscular dystrophy :三好型に似た臨床・病理所見を呈する。AR、ANO5
 Welander distal myopathy*:40 代以降に発症し、手指伸筋の筋力低下を示す。 AD、TIA1
 Early-onset distal myopathy*:小児発症で前脛骨筋・手指伸筋群及び頚部屈筋群の筋力低下を示す。
AD、MYH7
 Distal myopathy with CAV3 mutation:若年発症で手内筋の筋力低下を示し、腓腹筋肥大を呈することが
ある。AD、CAV3
 Vocal cord and pharyngeal dysfunction with distal myopathy(VCPDM):声帯および咽頭筋力低下を示す。
AD、MATR3
 Distal VCP(valosin containing protein)-mutated myopathy*:骨パジェット病と前頭側頭型認知症を伴う。
しばしば神経原性変化を伴う。 AD、VCP
 Distal nebulin(NEB) myopathy*:小児から若年成人発症で前脛骨筋の筋力低下を示す。AR、NEB
 Tibial muscular dystrophy(TMD)*: 前脛骨筋の筋力低下を示す。 AD、TTN
 筋原線維性ミオパチー(myofibrillar myopathy):病理学的に筋線維内の様々な蛋白質蓄積を特徴とする。
通常 AD、TTID, LDB3, CRYAB, DES, FLNC
AD:常染色体顕性遺伝(優性遺伝)、 AR:常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)、*:本邦で患者未同定
●除外診断
先天性ミオパチー:遠位型ミオパチーの臨床型をとることもあるが、生下時より症状がみられる場合は先天
性ミオパチーとして分類する。

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