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資料1-2-3診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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には副腎皮質ステロイド(ステロイド)を使用する。失明の恐れがある場合には、ステロイドパルス療法を含
むステロイド大量療法を行う。経口ステロイドは2~4週間の初期治療の後に漸減する。副腎皮質維持量の
ステロイド維持量を必要とする症例が多く、維持量のステロイドの漸減は更に慎重に行う。ステロイド抵抗
性の症例、ステロイドの漸減に伴い再燃する症例においては、、副作用への懸念からステロイド減量が必
要な症例においては、IL-6 受容体阻害薬であるトシリズマブ(TCZ)、あるいはメトトレキサート(MTX)*を中
心とした免疫抑制薬の併用を検討する。動脈の狭窄病変を認める場合は、失明や脳梗塞を予防するため
に低用量アスピリンによる抗凝固療法を併用する必要がある。
*2021 年現在保険適用外であることに留意する。
注1:治療内容を検討する際には、最新の診療ガイドラインを参考にすること。
5.予後
最も留意すべき点は失明に対する配慮であるが、早期からのステロイド治療により防止が可能である。
巨細胞性動脈炎患者では胸部大動脈瘤の頻度が高く、平均7年後に認められる高い。定期的画像診断
(単純 X 線、CT angiography、MRA、超音波、FDG18FDG-PET/PET-CT、 CT scan など)によって、大動脈
径の変化を追跡する。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数
約 7003200 人(研究班による平成 29 年度 高安動脈炎と巨細胞性動脈炎の全国疫学調査)
2.発病の機構
不明(遺伝要因として HLA-DR*04 遺伝子との相関が示唆される。)
3.効果的な治療方法
未確立(根治療法なし。)
4.長期の療養
必要(寛解、再燃を繰り返し慢性の経過をとる。)
5.診断基準
あり(日本循環器学会、日本リウマチ学会を含む 11 学会関与の診断基準等)
6.重症度分類
研究班で作成された巨細胞性動脈炎の重症度分類を用いて、III 度以上重症を対象とする。
○ 情報提供元
「難治性疾患政策研究事業
難治性血管炎の医療水準・患者 QOL 向上に関する調査資する研究班」(難治性血管炎班)
研究代表者 杏林大学医学部第一内科 腎臓・リウマチ針谷正祥 (東京女子医科大学医学部内科学講座膠
原病内科 科学分野・教授 有村義宏)

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