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資料1-2-3診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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判断される症例においては、副腎皮質ステロイド+シクロホスファミドの代替として副腎皮質ステロイド+リ
ツキシマブを用いても良い。シクロホスファミド、リツキシマブともに使用できない場合で、重症臓器病変が
なく腎機能障害が軽微な症例では副腎皮質ステロイド+メトトレキサート*、それ以外の症例では副腎皮質
ステロイド+ミコフェノール酸モフェチル*を用いる。
(3) 重症な腎障害を伴う症例の寛解導入治療では、副腎皮質ステロイド+シクロホスファミドに加え血漿交換
を併用する。
(4) (2)において副作用リスクが高いと考えられる場合、限局型で重症臓器合併症がない場合、などでは、副
腎皮質ステロイド単独で治療することがある。また、(3)において副作用リスクが高いと考えられる場合は、
シクロホスファミドを併用せず副腎皮質ステロイド+血漿交換で治療することがある。
(5) 寛解維持治療では、副腎皮質ステロイドに加えアザチオプリンかメトトレキサートに変更し、低用量の副腎
皮質ステロイドとのを併用を行うことが望ましい。する。寛解維持治療に用いる他の薬剤として、リツキシ
マブ、メトトレキサート*、ミコフェノール酸モフェチル*が選択肢となりうる。
(1)(6) 再燃した場合は、疾患活動性に応じた再寛解導入治療を行う。難治例に対する治療薬として、抗
CD20 モノクローナル抗体であるリツキシマブが用いられる、臓器障害・病態を評価したうえで、再度寛解
導入治療を行う。
(2)(7) また、上気道、肺に二次感染症を起こしやすいので、細菌感染症・日和見感染症対策を十分に行う。
*2021 年現在保険適用外であることに留意する。
注1:治療内容を検討する際には、最新の診療ガイドラインを参考にすること。
5.予後
我が国のコホート研究に登録された新規患者 33 名の6か月後の寛解導入率は 97%であった。一般に、副
腎皮質ステロイドの副作用軽減のためには速やかな減量が必要である一方、減量速度が速すぎると再燃の
頻度が高くなる。疾患活動性の指標として臨床症状、尿所見、PR3-ANCA 及び CRP などが参考となる。
進行例では免疫抑制療法の効果が乏しく、腎不全により血液透析導入となったりなる場合や、慢性呼吸不
全に陥る場合がある。死因は敗血症や肺感染症が多い。また、全身症状の寛解後に著明な鞍鼻や視力障害
を後遺症として残す例もある。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成 24 令和元年度医療受給者証保持者数)
1,9422,879 人
2.発病の機構
不明
3.効果的な治療方法
未確立(根治療法なし。)
4.長期の療養
必要(再燃と寛解を繰り返し、慢性の経過をとる。)
5.診断基準

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