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【参考資料2-4】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)歯科編 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》
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抗微生物薬適正使用の手引き

第四版

歯科編

その中でも、現行のアクションプランにおける削減目標の一つである第 3 世代セフ
ァロスポリン系抗菌薬は、ペニシリン系抗菌薬以外の β-ラクタム系抗菌薬全体の
80%以上を占めている(図 1)7。その理由として、不必要な処方や不適切な投与、
不適切な薬剤選択、抗菌薬使用に関する教育の不足等が考えられる。既に、海外で
は抗菌薬の適正使用に関して歯科医師への教育やデジタルツール等を用いた介入に
より、抗菌薬の不適切な使用が 70%減少したというメタアナリシスもある 8。また、
日本でも、薬剤師の介入により歯科医師の抗菌薬処方に変化が生じ、ペニシリン系
抗菌薬の増加と同時に第 3 世代セファロスポリン系抗菌薬やその他の広域スペクト
ル系抗菌薬が減少したとの報告もある 9。
そのため、歯科医療機関における不必要又は不適切な抗菌薬の使用の減少や抗菌
薬を適正に使用していくための教育・普及啓発等を通じて、歯科における AMR 対策
を推進していく必要がある。
そこで、歯科における AMR 対策の一環として、『抗微生物薬適正使用の手引き』
第四版において、国内外のガイドラインや科学論文等を元に歯科編を新たに策定し
た。なお、本手引きは AMR 対策を推進するために策定したものであって、医療保険
各法に基づく診療に係る事項を規定するものではないため留意されたい。

歯科

医科
100%
90%
80%

70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
2015

2016

2017

2018

ペニシリン以外のβラクタム

2019

2020

ペニシリン

2021

2015

2016

2017

マクロライド・リンコサミド

2018

2019

キノロン

2020

2021

その他

【歯科におけるペニシリン以外の β-ラクタム系抗菌薬の使用割合内訳】
2015
2016
2017
2018
2019
ペニシリン以外の β-ラクタム

2020

2021

第 1 世代 セファロスポリン系

2%

2%

2%

2%

2%

2%

2%

第 2 世代 セファロスポリン系

17%

16%

15%

15%

15%

15%

15%

第 3 世代 セファロスポリン系

79%

80%

81%

81%

81%

81%

81%

その他

2%

2%

2%

2%

2%

2%

2%

図 1.

医科と歯科における系統別経口抗菌薬の使用割合
(文献 7 より改変引用)

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