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民間病院をめぐる事業承継・M&Aの最新動向 (13 ページ)
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出典情報 | 民間病院をめぐる事業承継・M&Aの最新動向(7/14)《日本医師会総合政策研究機構》 |
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はずであり、だとすれば、経営者としての資質が問われていると思う。
地方の病院経営がさらに厳しい印象である。とある県の例で言うと、県庁所在地で
あればM&Aの引き受け手を何とか探すことができるが、地方の更に田舎のエリア
になると、引き受け手を探すのは実際かなり難しい。現状黒字経営の病院から将来
の事業承継を見越してお話を頂くこともあるが、なかなか引き受け手が見つからな
い。このようなケースが今後増えるのではないか。
病院買収を検討する際は、現実的に運営できる先しか買わない。具体的な候補先と
して、急性期は基本的に買わない。何故ならば、医師手配が難しく、設備投資も困
難なので手に負えないとの判断である。療養、ケアミックスで 200 病床未満の病院
や、在宅クリニック、透析クリニック等にセグメントし、地域も絞り込んでいる。
(2)病院M&Aにおける主な買い手の動向
①大手病院チェーン
主には、
(1)大規模化戦略を採る病院(を運営する法人)が同じ地域の病院の
買い手になる場合と(2)東京あるいは大都市圏進出を目論む病院(を運営する
法人)が都市圏の病院の買い手になる場合の2つがある。買い手となる法人は、
被買収病院に対する幹部人材の派遣料、コンサルティング・フィーの徴求や系列
の事業会社(給食等)を取引先に組み込むことで利益を得る。
10 年程前と比べると、いわゆる大手病院チェーンのM&A意欲は落ち着いている
印象である。背景としては、補正予算のいわゆる病床買取制度の創設に加えて6、数
年後にさらに安く病院を買収できる環境になることを見越して待ちのスタンスを
6 正式名称は以下の通知にある「2。病床数適正化事業」のことである。
(医政発 0401 第5号)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001470617.pdf
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地方の病院経営がさらに厳しい印象である。とある県の例で言うと、県庁所在地で
あればM&Aの引き受け手を何とか探すことができるが、地方の更に田舎のエリア
になると、引き受け手を探すのは実際かなり難しい。現状黒字経営の病院から将来
の事業承継を見越してお話を頂くこともあるが、なかなか引き受け手が見つからな
い。このようなケースが今後増えるのではないか。
病院買収を検討する際は、現実的に運営できる先しか買わない。具体的な候補先と
して、急性期は基本的に買わない。何故ならば、医師手配が難しく、設備投資も困
難なので手に負えないとの判断である。療養、ケアミックスで 200 病床未満の病院
や、在宅クリニック、透析クリニック等にセグメントし、地域も絞り込んでいる。
(2)病院M&Aにおける主な買い手の動向
①大手病院チェーン
主には、
(1)大規模化戦略を採る病院(を運営する法人)が同じ地域の病院の
買い手になる場合と(2)東京あるいは大都市圏進出を目論む病院(を運営する
法人)が都市圏の病院の買い手になる場合の2つがある。買い手となる法人は、
被買収病院に対する幹部人材の派遣料、コンサルティング・フィーの徴求や系列
の事業会社(給食等)を取引先に組み込むことで利益を得る。
10 年程前と比べると、いわゆる大手病院チェーンのM&A意欲は落ち着いている
印象である。背景としては、補正予算のいわゆる病床買取制度の創設に加えて6、数
年後にさらに安く病院を買収できる環境になることを見越して待ちのスタンスを
6 正式名称は以下の通知にある「2。病床数適正化事業」のことである。
(医政発 0401 第5号)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001470617.pdf
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