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民間病院をめぐる事業承継・M&Aの最新動向 (10 ページ)
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出典情報 | 民間病院をめぐる事業承継・M&Aの最新動向(7/14)《日本医師会総合政策研究機構》 |
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特有の問題だったが、今は地方でも同様に建て替え困難な状況にある。
(3)医業収益の伸び悩み
高齢者向け住宅や介護施設、在宅医療の充実、患者・住民の意識と受療行動の
変化、医療技術の進歩等の複合的な要因で昨今、病院の入院受療率が低下し、医
業収益の伸び悩みが起きている。
サ高住等の高齢者住宅や介護関連施設、さらには在宅医療に、かつての慢性期の入
院患者が流れていってしまった。
昔に比べると、患者を高齢者住宅で診療可能になっており、結果として以前の入院
患者数の 3~4 割がそちらに流れているのではないか。あわせて、入院患者の在院
日数も減っている。
病院経営の視点からすると、集患戦略という面で見直しを求められている。外来か
ら入院につなげるという、伝統的な病院経営の手法が通用しなくなってきている。
人口減少や長期処方等の影響によって、延べ外来患者数自体が減っている。外来患
者の数は減っているが、手術患者の数は増加している。
医療技術の進歩の影響による入院患者数の減少がある。たとえば、開腹手術してい
た症例が内視鏡手術となる等の影響で、在院日数の減少につながっている。
(4)資金繰りのリスク増大
銀行の貸出スタンスの変化が、深刻な経営リスクを招く可能性がある。金融庁
からの指導もあり、貸し剝がしのような事態は起きないにせよ、新規融資の停滞
とコロナ期の政策融資の返済開始が、資金繰りのリスクを増大させかねない。
かつてのように2期連続赤字の場合すぐに銀行が貸し剥がしをするようなことは
ないとしても、新規融資は厳しくなるとの声が、実際に銀行関係者からも聞こえて
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(3)医業収益の伸び悩み
高齢者向け住宅や介護施設、在宅医療の充実、患者・住民の意識と受療行動の
変化、医療技術の進歩等の複合的な要因で昨今、病院の入院受療率が低下し、医
業収益の伸び悩みが起きている。
サ高住等の高齢者住宅や介護関連施設、さらには在宅医療に、かつての慢性期の入
院患者が流れていってしまった。
昔に比べると、患者を高齢者住宅で診療可能になっており、結果として以前の入院
患者数の 3~4 割がそちらに流れているのではないか。あわせて、入院患者の在院
日数も減っている。
病院経営の視点からすると、集患戦略という面で見直しを求められている。外来か
ら入院につなげるという、伝統的な病院経営の手法が通用しなくなってきている。
人口減少や長期処方等の影響によって、延べ外来患者数自体が減っている。外来患
者の数は減っているが、手術患者の数は増加している。
医療技術の進歩の影響による入院患者数の減少がある。たとえば、開腹手術してい
た症例が内視鏡手術となる等の影響で、在院日数の減少につながっている。
(4)資金繰りのリスク増大
銀行の貸出スタンスの変化が、深刻な経営リスクを招く可能性がある。金融庁
からの指導もあり、貸し剝がしのような事態は起きないにせよ、新規融資の停滞
とコロナ期の政策融資の返済開始が、資金繰りのリスクを増大させかねない。
かつてのように2期連続赤字の場合すぐに銀行が貸し剥がしをするようなことは
ないとしても、新規融資は厳しくなるとの声が、実際に銀行関係者からも聞こえて
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