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2025年05月16日【厚労省保険局へ要望】全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望 (6 ページ)
出典
公開元URL | https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250516_nl01.pdf |
出典情報 | 厚労省保険局へ要望 全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望(5/16)《日本看護協会》 |
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Ⅰ-1-2
密度の高い診療における状態悪化の予防と生活機能回復に向けた支援強化
• 複数疾患を抱える高齢患者が密度の高い診療を受ける際に、総合的なケア計画・管理のもと、
状態悪化の予防と、生活機能回復に向けたより早期かつ十分なケアが受けられるよう支援を
強化されたい。
•
手術や高度な治療を受ける患者の高齢化が進んでおり、特に80代や90代の患者では術後の回復や治療自体に時間を要する傾向にある。
複数疾患を抱えている方も多いため、副反応や偶発症を発症した場合には更なる治療が必要となる。看護職には24時間、頻回かつ注意深
い観察と丁寧なアセスメントが求められ、病棟の患者像に応じた適切な看護職員配置のもと、状態悪化の徴候を察知し、早期に介入する
ことで円滑な治療の継続につなげている。
•
特に高齢患者の場合、このような密度の高い診療と並行して、手術や治療によって低下したADLや機能を回復させるために、起居動作、
移動、食事、更衣、保清など、病棟における生活行動の中での自立支援や機能訓練を行うことが重要である。看護師は個々の患者の回復
状況や疼痛レベル、心理状況等を把握し、適切な介入時期や可能な訓練の内容等を総合的に判断して計画を立案し、計画に沿って総合的
な支援を行っている。今後、密度の高い診療における生活機能回復に向けた支援を入院時早期から強化していくためには多職種連携を
より一層推進するとともに、患者の入院診療計画と、生活機能回復に向けた支援計画を含む看護計画との全体を俯瞰して調整を図る、
病棟管理機能が重要になる。
•
生活行動の中での自立支援や機能訓練を充実により、治療成果も上がりやすく、退院後の生活も円滑に開始できることから、総合的な
ケア計画・管理のもとで多職種連携を図り、支援を強化する必要がある。
■患者個人の疾患や状態に応じた計画が立案され、入院期間を通じて
計画に基づいた診療と看護が一体的に提供される
医師・看護師等の共同により策定(入院診療計画の基準に規定)
入院診療計画
入
院
看護計画
生活機能回復に
向けた支援計画
■多職種がそれぞれの専門性を活かしながら、連携してケアを提供
するためには全体的な管理や調整が重要
•
•
多職種カンファレンス等で情報を共有・
退
統合しながら、ケアの質を評価し、
院
PDCAをまわしていく
リハビリテーションに関する情報
栄養管理に関する情報
口腔管理に関する情報
栄養面、ADL面での問題、病態や治療内容、
自宅での生活や家族の状況等の情報を統合。
医師・看護師はもとより、多職種で協働して
計画を策定。
看護師は、診療の補助と療養上の世話を一体的に提供。
治療効果を高めるべく、医療処置、ケアを通じた心身の
回復を促進しながら、早期の退院に向け、食事・排泄・
更衣等、生活行動の中で自立支援を行っている。
•
A病院では、「生活行動が全て退院後に向けた生活機能回復に向けた訓練だ」と
捉え、多職種連携のもと、患者支援を行っている。
特に、食事前後や起床後・就寝前には生活行動が集中するため、多職種が病棟に
おいて、それぞれの専門的視点を活かしながら協力し、患者の自立支援を行っている。
あらかじめ計画に基づき支援を行うが、患者の状態変化もあることから、直前に患者
の状況を共有し、その日の患者の状態をふまえた優先順位によって、担当を分担でき
るように調整している。
起床から朝食の時間帯までの看護(診療の補助と療養上の世話)の例
バイタルサイン、症状観察、点滴投与・ドレーン等管理、疼痛コントロール(EPI等)、
せん妄予防ケア、呼吸ケア(排痰、吸引)、起床(動作介助)、
排泄(歩行付き添い、トイレへ移動、衣服着脱、排泄、手洗い等の介助)、
洗面・整容・口腔ケア(動作介助、見守り)、更衣(動作介助、見守り)、
食事場所へ移動・移乗(付き添い、介助)、食事(ポジショニング、介助)、服薬管理
居室へ移動(付き添い、介助)、口腔ケア(介助、見守り)
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密度の高い診療における状態悪化の予防と生活機能回復に向けた支援強化
• 複数疾患を抱える高齢患者が密度の高い診療を受ける際に、総合的なケア計画・管理のもと、
状態悪化の予防と、生活機能回復に向けたより早期かつ十分なケアが受けられるよう支援を
強化されたい。
•
手術や高度な治療を受ける患者の高齢化が進んでおり、特に80代や90代の患者では術後の回復や治療自体に時間を要する傾向にある。
複数疾患を抱えている方も多いため、副反応や偶発症を発症した場合には更なる治療が必要となる。看護職には24時間、頻回かつ注意深
い観察と丁寧なアセスメントが求められ、病棟の患者像に応じた適切な看護職員配置のもと、状態悪化の徴候を察知し、早期に介入する
ことで円滑な治療の継続につなげている。
•
特に高齢患者の場合、このような密度の高い診療と並行して、手術や治療によって低下したADLや機能を回復させるために、起居動作、
移動、食事、更衣、保清など、病棟における生活行動の中での自立支援や機能訓練を行うことが重要である。看護師は個々の患者の回復
状況や疼痛レベル、心理状況等を把握し、適切な介入時期や可能な訓練の内容等を総合的に判断して計画を立案し、計画に沿って総合的
な支援を行っている。今後、密度の高い診療における生活機能回復に向けた支援を入院時早期から強化していくためには多職種連携を
より一層推進するとともに、患者の入院診療計画と、生活機能回復に向けた支援計画を含む看護計画との全体を俯瞰して調整を図る、
病棟管理機能が重要になる。
•
生活行動の中での自立支援や機能訓練を充実により、治療成果も上がりやすく、退院後の生活も円滑に開始できることから、総合的な
ケア計画・管理のもとで多職種連携を図り、支援を強化する必要がある。
■患者個人の疾患や状態に応じた計画が立案され、入院期間を通じて
計画に基づいた診療と看護が一体的に提供される
医師・看護師等の共同により策定(入院診療計画の基準に規定)
入院診療計画
入
院
看護計画
生活機能回復に
向けた支援計画
■多職種がそれぞれの専門性を活かしながら、連携してケアを提供
するためには全体的な管理や調整が重要
•
•
多職種カンファレンス等で情報を共有・
退
統合しながら、ケアの質を評価し、
院
PDCAをまわしていく
リハビリテーションに関する情報
栄養管理に関する情報
口腔管理に関する情報
栄養面、ADL面での問題、病態や治療内容、
自宅での生活や家族の状況等の情報を統合。
医師・看護師はもとより、多職種で協働して
計画を策定。
看護師は、診療の補助と療養上の世話を一体的に提供。
治療効果を高めるべく、医療処置、ケアを通じた心身の
回復を促進しながら、早期の退院に向け、食事・排泄・
更衣等、生活行動の中で自立支援を行っている。
•
A病院では、「生活行動が全て退院後に向けた生活機能回復に向けた訓練だ」と
捉え、多職種連携のもと、患者支援を行っている。
特に、食事前後や起床後・就寝前には生活行動が集中するため、多職種が病棟に
おいて、それぞれの専門的視点を活かしながら協力し、患者の自立支援を行っている。
あらかじめ計画に基づき支援を行うが、患者の状態変化もあることから、直前に患者
の状況を共有し、その日の患者の状態をふまえた優先順位によって、担当を分担でき
るように調整している。
起床から朝食の時間帯までの看護(診療の補助と療養上の世話)の例
バイタルサイン、症状観察、点滴投与・ドレーン等管理、疼痛コントロール(EPI等)、
せん妄予防ケア、呼吸ケア(排痰、吸引)、起床(動作介助)、
排泄(歩行付き添い、トイレへ移動、衣服着脱、排泄、手洗い等の介助)、
洗面・整容・口腔ケア(動作介助、見守り)、更衣(動作介助、見守り)、
食事場所へ移動・移乗(付き添い、介助)、食事(ポジショニング、介助)、服薬管理
居室へ移動(付き添い、介助)、口腔ケア(介助、見守り)
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