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2025年05月16日【厚労省保険局へ要望】全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望 (21 ページ)
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公開元URL | https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250516_nl01.pdf |
出典情報 | 厚労省保険局へ要望 全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望(5/16)《日本看護協会》 |
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Ⅰ-4-3
妊娠糖尿病患者に対するケアの充実
• 妊娠糖尿病の妊婦が分娩後に糖尿病発症予防のための総合的な治療管理を受けることができる
よう、在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2の対象を拡大する等、評価を充実されたい。
•
妊娠糖尿病(GDM)と診断された女性は、出産後5年で約20%が、出産後10年で約30%が糖尿病と診断されている※が、妊娠糖尿病と診断
された女性のうち多くは、分娩後のフォローアップを受けられていない。※平成23年度厚生労働科学研究費補助金「女性における生活習
慣病戦略の確立―妊娠中のイベントにより生活習慣病ハイリスク群をいかに効果的に選定し予防するか」
•
継続的にフォローアップを行うことで、妊娠糖尿病から糖尿病への移行を防ぐことができるため、分娩後に外来において糖尿病発症予防の
ための治療管理を行うことは重要である。現行では在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2の算定対象は分娩後12週までとなっているが、分娩後
の体調の回復と育児で多忙であることを鑑みて、分娩後24週の間まで対象期間を拡大されたい。さらに、分娩医療機関以外の外来でフォ
ローを行う場合には、妊娠・出産期間中の妊娠糖尿病の症状や指導・管理等の状況について分娩医療機関から情報提供を行うことが有効で
あり、分娩医療機関から他医療機関への情報提供について評価されたい。
■妊娠中の合併症のうち、妊娠糖尿病(GDM)の保有率は高い。
図表1
妊娠中の合併症の内訳と合併症保有率
■在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1を算定されたハイリスクGDM
女性(2,282人)の産後6-12週における75gOGTT実施率は29%
であった。また、在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2(2020年から
算定可能)の算定率は、約13%と低く、妊娠糖尿病既往女性に
対する産後スクリーニングの実施率は、限定的である。
出典:吉岡俊輝他「我が国における妊娠糖尿病既往女性に関する産後血糖スクリーニングの実態
-レセプトデータ解析によるリアルワールドエビデンス」(2024)
■令和2年改定で分娩後も継続した管理を行った場合の評価
(在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2)が新設されたが、算定が少ない。
図表2
出典:令和元年4月10日 第412回中医協総会 総-4
■20件の研究(妊娠糖尿病を有する妊産婦67,956名を含む妊産婦1,332,373名)
を対象としたメタ解析の結果、妊娠糖尿病を有する妊産婦は、正常血糖値の
妊産婦と比較して、糖尿病発症リスクが約10倍(相対リスク9.51, 95%信頼
区間7.14-12.67, p<0.001)高いことが示されている。
出典:Vounzoulaki E, et al. BMJ 2020;369:m1361.
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1・2の算定状況
50,000
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
46,417
46,101
2,063
R2
45,917
2,431
R3
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1
2,274
R4
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2
出典:NDBオープンデータ(第7回~第9回)から作成
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妊娠糖尿病患者に対するケアの充実
• 妊娠糖尿病の妊婦が分娩後に糖尿病発症予防のための総合的な治療管理を受けることができる
よう、在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2の対象を拡大する等、評価を充実されたい。
•
妊娠糖尿病(GDM)と診断された女性は、出産後5年で約20%が、出産後10年で約30%が糖尿病と診断されている※が、妊娠糖尿病と診断
された女性のうち多くは、分娩後のフォローアップを受けられていない。※平成23年度厚生労働科学研究費補助金「女性における生活習
慣病戦略の確立―妊娠中のイベントにより生活習慣病ハイリスク群をいかに効果的に選定し予防するか」
•
継続的にフォローアップを行うことで、妊娠糖尿病から糖尿病への移行を防ぐことができるため、分娩後に外来において糖尿病発症予防の
ための治療管理を行うことは重要である。現行では在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2の算定対象は分娩後12週までとなっているが、分娩後
の体調の回復と育児で多忙であることを鑑みて、分娩後24週の間まで対象期間を拡大されたい。さらに、分娩医療機関以外の外来でフォ
ローを行う場合には、妊娠・出産期間中の妊娠糖尿病の症状や指導・管理等の状況について分娩医療機関から情報提供を行うことが有効で
あり、分娩医療機関から他医療機関への情報提供について評価されたい。
■妊娠中の合併症のうち、妊娠糖尿病(GDM)の保有率は高い。
図表1
妊娠中の合併症の内訳と合併症保有率
■在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1を算定されたハイリスクGDM
女性(2,282人)の産後6-12週における75gOGTT実施率は29%
であった。また、在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2(2020年から
算定可能)の算定率は、約13%と低く、妊娠糖尿病既往女性に
対する産後スクリーニングの実施率は、限定的である。
出典:吉岡俊輝他「我が国における妊娠糖尿病既往女性に関する産後血糖スクリーニングの実態
-レセプトデータ解析によるリアルワールドエビデンス」(2024)
■令和2年改定で分娩後も継続した管理を行った場合の評価
(在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2)が新設されたが、算定が少ない。
図表2
出典:令和元年4月10日 第412回中医協総会 総-4
■20件の研究(妊娠糖尿病を有する妊産婦67,956名を含む妊産婦1,332,373名)
を対象としたメタ解析の結果、妊娠糖尿病を有する妊産婦は、正常血糖値の
妊産婦と比較して、糖尿病発症リスクが約10倍(相対リスク9.51, 95%信頼
区間7.14-12.67, p<0.001)高いことが示されている。
出典:Vounzoulaki E, et al. BMJ 2020;369:m1361.
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1・2の算定状況
50,000
45,000
40,000
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
46,417
46,101
2,063
R2
45,917
2,431
R3
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料1
2,274
R4
在宅妊娠糖尿病患者指導管理料2
出典:NDBオープンデータ(第7回~第9回)から作成
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