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2025年05月16日【厚労省保険局へ要望】全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望 (13 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/assets/20250516_nl01.pdf
出典情報 厚労省保険局へ要望 全ての看護職員の処遇改善につながる財政支援を要望(5/16)《日本看護協会》
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Ⅰ-2-3

外来における認知症の重症化予防、相談支援機能の推進



認知症の人が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるため、外来において専門性の高い
看護師が相談支援等を行う場合の評価を新設されたい。



認知症基本法では、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症の人の意向を十分に尊重しつつ、良質
かつ適切な保健医療サービス及び福祉サービスが切れ目なく提供されることなどが理念として規定されている。認知症の人が住み慣れた
地域で自分らしく暮らし続けるためには、発症前後を含む初期・中期の段階で早期発見し早期に適切な対応を行うこと、認知症の人や
家族が無理なく過ごせるための暮らしを支援する体制を早い段階で構築することが重要である。



認知症の人や家族は症状の出現、進行に伴い、様々な不安や戸惑いを抱えている。高齢者・認知症看護外来を開設している病院では、
症状・困りごとに関する丁寧な聴取と相談対応を行っており、地域の医療・介護サービス等との連携や情報共有等を行うなど、地域での
患者・家族の生活を支えている。



今後、85歳以上高齢者が増加する中で、外来における認知症の重症化予防、相談支援機能の推進、強化が必要である。

■診療報酬上の評価はないものの、8.8%の病院ではニーズに応える
ために高齢者・認知症看護外来を設置し、専門性の高い看護師が
認知症の人や家族への支援を行っている。
図表1

看護外来の種類

高齢者・認知症
心疾患
失禁(コンチネンス)
手術前後
感染症相談(ウイルス疾患)

小児
脳血管疾患
生活習慣病
精神疾患

38.8
37.2
34.3
29.9
28.7
21.0
19.2
12.7
11.0
8.6
8.8
7.5
6.9
5.7
3.4
3.4
2.6
2.3
1.7

図表2

(外来患者の介護者)介護で困っていること

(%)

認知症による症状への対応

69.1
61.7

将来のこと

(n=984 複数回答)


ストーマ・スキンケア

糖尿病(フットケア)


がん看護相談

糖尿病(フットケア以外)


助産師外来

乳房外来(母乳外来)

リンパ浮腫


緩和ケア

禁煙


CAPD(腹膜透析)

慢性腎臓病


呼吸器疾患・HOT(在宅酸素療法)

■専門性の高い看護師は、外来において、本人や家族からの相談対応のみ
ならず、地域の多職種と連携や情報共有を行っている。
(n=219 複数回答)

101

日常生活の世話

43

介護者自身の時間がとれないこと

42

薬の管理

29

病院受診

25

認知症のことがわからない

17

制度のことがわからない

16

出典:石川容子、「住み慣れた地域での生活を支援する!認知症看護外来の活動と役割」

図表3

外来看護,Vol.24,No.4

認知症の人に対する外来での支援の取組み内容 (n=364 複数回答)

(%)
39.3

本人・家族からの相談対応
問診や困りごとの聴取

31.0

ケアマネジャーや地域の医療・介護サービス等との連携や情報共有

30.8

治療方針選択に際する意思決定支援

出典:2021年病院看護・外来看護実態調査(日本看護協会)

(件)
111

14.0

検査結果や治療に関する説明

11.0

その他
無回答

13.2
3.6
出典:2023年認知症看護認定看護師活動状況調査(日本看護協会)

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