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資料2 第4期がん対策推進基本計画(案) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29618.html
出典情報 がん対策推進協議会(第87回 12/7)《厚生労働省》
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等が上位に挙がっている。また、がん患者の実態調査40では、離職理由として「仕
事を続ける自信がなくなった」、
「会社や同僚、仕事関係の人々に迷惑をかけると
思った」及び「治療や静養に必要な休みをとることが難しかった」が上位に挙が
っており、職場における治療と仕事の両立支援のための体制整備や理解を着実
に推進することや、医療従事者により治療開始前に必要な支援についての説明
が確実になされることが必要との指摘がある。
国は、企業の意識改革と受け入れ体制の整備を進めるために、助成金の活用促
進やポータルサイトによる情報発信、シンポジウム等を行うとともに、都道府県
労働局を事務局とした「地域両立支援推進チーム」を設置し、地域における関係
者のネットワーク構築を図っている。令和元(2019)年には、全ての労災病院及
び各都道府県の産業保健総合支援センターに両立支援コーディネーターを配置
し、特に中小企業等における両立支援の充実に向けた社内制度導入や教育等に
ついての具体的な支援を実施している。
平成 30(2018)年に実施された患者体験調査では、がんと診断を受けて退職・
廃業した人は就労者の 19.8%を占めており、そのうち初回治療までに退職・廃業
した人は 56.8%となっている。また、がんの診断時、収入のある仕事をしていた
人のうち、治療開始前に就労の継続について、病院の医療スタッフから説明が
「あった」と回答した人は、平成 30(2018)年度で 39.5%に留まっている。さ
らに、治療と仕事を両立するための社内制度等を利用した患者の割合は、平成 30
(2018)年度で 36.1%、勤務上の配慮がなされていると回答した患者の割合は、
65.0%となっている。
(取り組むべき施策)
国は、がん患者・経験者やその家族等の生活の質の向上のため、現在の両立支
援制度の効果及び課題を明らかにし、施策の強化や医療機関等と産業保健との
連携、普及啓発等について検討する。また、国は、医療機関等において就労支援
に携わる者が、産業医等と連携し、患者・事業主間の治療と仕事の両立へ向けた
調整を支援できる体制の整備に取り組む。
国は、再就職支援を推進する観点から、拠点病院等とハローワークとの連携体
制の整備に引き続き取り組む。

平成 25(2013)年に静岡県立静岡がんセンターの「がんの社会学」に関する研究グルー
プが実施した「がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査」。
(https://www.scchr.jp/book/houkokusho.html)
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