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資料 障害者総合支援法改正法施行後3年の見直しについて~社会保障審議会 障害者部会 報告書~(案) (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00058.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第131回 6/3)《厚生労働省》
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(患者の権利擁護)
○ 精神科病院における患者の権利擁護については、
・ 昭和 62 年に精神衛生法を精神保健法に改称し、任意入院制度を創設する
・ 平成7年に精神保健法を精神保健福祉法に改称し、医療保護入院等を行う精神科病
院について、常勤の精神保健指定医(以下「指定医」とする。)を必置する
・ 平成 11 年に精神保健福祉法を改正し、指定医が違法な処遇を発見した場合に管理者
に報告して適切な対応を求める等、処遇の改善の努力義務を設ける
・ 平成 25 年に精神保健福祉法を改正し、医療保護入院を行う精神科病院について、患
者の退院に向けた相談支援等の業務を行う「退院後生活環境相談員」の選任を求める
等、順次拡充を進めており、精神科病院では、こうした法令の規定に基づき、患者の権利
擁護を図りながら、入院医療が提供されている。


また、平成 18 年には、障害者の人権及び基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の
尊厳の尊重を促進することを目的とする「障害者権利条約」が国連総会で採択され、我
が国は、平成 19 年に署名、平成 26 年に批准し効力が発生している。
今夏目途で同条約に基づく初回の対日審査が予定されており、障害者権利委員会から
は、以下のとおり、強制入院や隔離・身体的拘束等に関する事項について、事前の情報提
供が求められている。
・ 措置入院、医療保護入院等を規定する精神保健福祉法等の撤廃のために講じた措置
・ 隔離・身体的拘束等を廃止するためにとった法律上・実践上の措置


成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律

(令和元年法律第 37 号)の衆・参附帯決議と同様に、障害者の権利に関する条約第 36 条及び第 39
条による障害者の権利に関する委員会からの提案及び一般的な性格を有する勧告が行われたとき
には、障害者を代表する団体の参画の下で、当該提案及び勧告に基づく現状の問題点の把握を行い、
関連法制度の見直しを始めとする必要な措置を講ずることが求められる。

(地域の精神科医療機関の役割)
○ 精神疾患が誰もが経験しうる身近な疾患となる中、地域の精神科医療機関が果たすべ
き役割は、自治体が実施する精神保健相談の協力、協議の場への参画、多様な精神疾患
に対する医療の実現、精神科以外の診療科との連携等、多岐にわたる。
一方で、精神科医療への理解が進んでいるとは言い難い状況にあり、
「精神障害にも対
応した地域包括ケアシステム」の構築に向けて、地域の精神科医療機関の役割について、
理解を深めていくことが重要となる。
(医療機関や福祉サービス事業者等の優れた実践的な取組の普及定着)
○ わが国の精神保健医療福祉に携わる関係者が、今後とも、精神障害者の福祉増進のた
め、精神保健福祉法等の法令を遵守し、患者や利用者の権利を擁護しつつ業務にあたる
ことは当然の前提である。その上で、知恵と工夫を重ねながら、患者や利用者のニーズ
に応じた質の高いサービスを提供している医療機関や福祉サービス事業者等の優れた実
践的な取組を法令上の仕組みとして位置付け、普及定着を図ることにより、誰もが安心

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