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資料1-2-7診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (39 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
下記の aHUS 確定診断による Definite、又は臨床的診断による Definite を対象とする。
診断のカテゴリー
aHUS 確定診断による Definite:
(1)先天性の補体関連遺伝子異常として、2016 年現在で判明している CFH、CFI、CD46(MCP)、C3、CFB、

THBD、 diacylglycerol kinase ε(DGKE )の7遺伝子の病的変異例
(2)後天性の aHUS として抗 H 因子抗体陽性例
臨床的診断による Definite:
下記の三徴候を認める TMA のうち、STEC-HUS、TTP、二次性 TMA(代謝異常症、感染症、薬剤性、自己免
疫性疾患、悪性腫瘍、HELLP 症候群、移植後などによる TMA)を除いたものが臨床的 aHUS である。
(1)微小血管症性溶血性貧血:ヘモグロビン(Hb) 10g/dL 未満 ※
血中ヘモグロビン値のみで判断するので微小血管症性溶血性貧血はなく、血清 LDH の上昇、及び血
清ハプトグロビンの著減、に加え末梢血塗沫塗抹標本での破砕赤血球の存在をもとに微小血管症性
溶血の有無を確認するによって診断される。なお、破砕赤血球を検出しない場合もある。
※Hb10g/dL 未満を満たさない場合においても、微小血管症性溶血性貧血が存在すれば当該徴候を満
たすものとする。
(2)血小板減少:血小板(Plt: platelets:PLT) 15 万/µL 未満
(3)急性腎障害(AKI: acute kidney injury:AKI):
小児例では年齢・性別による血清クレアチニン基準値の 1.5 倍以上
(血清クレアチニンは、日本小児腎臓病学会の基準値を用いる。)
成人例では AKI の診断基準を用いる。
<鑑別疾患>
1.TMA の診断と TMA 類似疾患の鑑別
・溶血性貧血の確認と他疾患の鑑別:LDH の上昇、血液像で破砕赤血球の有無、ハプトグロビン著減の
確認、またクームス試験により自己免疫性溶血性貧血を鑑別する。
・急性腎障害を来す他の疾患の鑑別
・播種性血管内凝固症候群(DIC: disseminated intravascular coagulation:DIC)の鑑別:PT、APTT、FDP、
D ダイマー、フィブリノーゲンなどを測定し、DIC の診断基準などを用いて鑑別する。通常、DIC は敗血
症、悪性腫瘍、血液疾患、外傷などの基礎疾患のもとで発症する。
・悪性貧血の鑑別:悪性貧血はまれに TMA の様な所見を呈することが報告されており、ビタミン B12、葉
酸を測定する。一般的に、悪性貧血では網状赤血球は減少していることが多い。
・ヘパリン起因性血小板減少症(HIT: heparin-induced thrombocytopenia:HIT)の鑑別
2.STEC-HUS の鑑別
便培養検査、便中の志賀毒素直接検出法、抗 lipopolysaccharide(LPS)-IgM 抗体などが、STEC 感染

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