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資料1-2-7診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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時に、発熱や精神神経症状などを認める場合がある。消化器症状(腹痛、下血)を呈することもあり、注意
を要する。
4.治療法
現時点での有効な治療法としては、血漿交換や血漿輸注などの血漿療法と、ヒト化抗 C5 モノクローナ
ル抗体製剤がある。血漿療法は 1970 年代後半から導入され、aHUS 患者の死亡率は 50%から 25%にま
で低下した。aHUS(補体関連 HUS)に対しては、ヒト化抗 C5 モノクローナル抗体が有効であるが、ヒト化
抗 C5 モノクローナル抗体を用いるに当たっては付属下記の鑑別疾患を参考に、正しく診断すること
が重要である。

5.予後
aHUS では、その約半数が血液透析を必要とする高度の腎不全に至ると言われており、致死率が 25%
と高い理由は腎不全によるものである。1998 年から 2016 年の症例を解析した本邦の報告では、致死率
5.4%、末期腎不全に至る割合が 15%であった。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数
200 人未満(研究班による)
2.発病の機構
不明(遺伝子異常などが示唆されている。)
3.効果的な治療方法
未確立(血漿交換や血漿輸注などの血漿療法、ヒト化抗 C5 モノクローナル抗体製剤があるが、根本的治
療法なし。)
4.長期の療養
必要(約半数が、長期的に透析が必要な高度の腎不全に至る。)
5.診断基準
あり(日本腎臓学会及び小児科学会関与の診断基準あり。)
6.重症度分類
研究班作成の重症度分類を用いて中等症以上を対象とする。
○ 情報提供元
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の全国調査「血液凝固異常症等に関する研究」班
研究代表者 東京大学 腎臓・内分泌内科金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科保健学専攻 病態検査
学講座 教授 南学正臣森下 英理子

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