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参考資料4 新人看護職員研修ガイドライン【改訂版】 (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63500.html
出典情報 医道審議会 看護師特定行為・研修部会 看護師の特定行為研修制度見直しに係るワーキンググループ(第1回 9/17)《厚生労働省》
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【例1】
この例は、救命救急処置技術の項目『チームメンバーへの応援要請』に焦点をあて、おもに病棟で
発生した急変・救命救急場面を想定し、施設の規模や機能に沿った技術的側面(看護技術項目)の
設定を行う際の手順を示している。
① 項目の設定例
A病院

B病院

救命救急処置技術

救命救急処置技術

①意識レベルの把握
②気道確保
③人工呼吸
④閉鎖式心臓マッサージ
⑤気管挿管の準備と介助
⑥外傷性の止血
⑦チームメンバーへの応援要請

①意識レベルの把握
②チームメンバーへの応援要請
③気道確保
④人工呼吸
⑤閉鎖式心臓マッサージ
⑥急変、救命救急時に必要な物品の準備
⑦気管挿管の準備と介助
⑧除細動器またはAEDの準備
⑨人工呼吸器の準備
⑩外傷性の止血

救命救急処置技術の到達目標における項目
の設定を行う場合を例として手順を示す。
到達目標の一覧を参考に項目を設定する場
合(A病院)
、施設の特性をふまえ、知識や
理解を行動レベルで示すため、独自の項目
を追加して設定する場合(B病院)などが
考えられる。

② 詳細さの設定例:「チームメンバーへの応援要請」
パターンⅠ

パターンⅡ

パターンⅢ

チームメンバーへの応援要請

チームメンバーへの応援要請

チームメンバーへの応援要請

1.患者の急変時、救命救急場 1.患者の急変時、救命救急場
1.患者の急変時、救命救急場
面においてチームメンバーへの 面においてチームメンバーへの
面においてチームメンバーへの
応援要請や医師への連絡がで 応援要請や医師への連絡がで
応援要請ができる。
きる。
きる。
2.救急カートを準備できる。

2.患者におこりうる急変・救命
救急場面について理解してい
る。

3.リーダーの指示に従い、他 3.リーダーの指示に従い、他
の患者の安全を守ることができ の患者の安全を守ることができ
る。
る。
4.患者の状態(意識レベル、呼
吸、循環動態等)を確認し、判
断できる(他者に説明できる)。
5.急変、救命救急場面におけ
る一連の流れを理解できる(ア
ルゴリズムを理解している)。
6.救急カートの物品(内容、使
用目的、使用方法等)について
理解している。

①で設定した項目ごとに詳細さを設定す
る。
急変、救命救急場面に必要な行動について
各項目を最小限の行動で設定する場合(パ
ターンⅠ)
、やや詳細に設定する場合(パタ
ーンⅡ)
、手順に沿って詳細に設定する場合
(パターンⅢなどが考えられる。
*救命救急処置技術の場面には、患者の急変時と
救命救急場面があることを想定し、どちらの場面
にも対応可能となるよう記載している。

7.急変時、救命救急場面に対
応した経時的な記録ができる。

③難易度の設定例:
チームメンバーへの応援要請

設定した項目の到達状況を判定するときの
基準となる難易度を設定する。項目によって
難易度に影響する事項は異なるが、ここでは
施設の規模や病床の特性などによる新人看
護職員に求める役割の大きさに応じた難易
度の例を示す。

役 割 の 大 き さ(難易度)

施設1

施設2

施設3

・患者の急変時、救命救急場面 ・患者の急変時、救命救急場面 ・患者の急変時、救命救急場面
においてチームメンバーへの応 においてチームメンバーへの応 においてチームメンバーへの応
援要請の役割を担う。
援要請と共に、医師への連絡の 援要請と共に、医師への連絡の
役割を担う。
役割を担う。
・患者の急変時、救命救急場面 ・患者の急変時、救命救急場面
において他の患者への配慮等 においてリーダーへ指示を求め
周囲の環境を整える役割を担 自ら対応する役割を担う。
う。
・患者の急変時、救命救急場面
に対応した必要物品を準備(救
急カート・除細動器・AEDの点
検・整備を含む)する役割を担
う。

④到達時期の設定例:「チームメンバーへの応援要請」

いつまでにその項目を到達するか
の到達時期を設定する。

・基本的な救命救急処置技術を修得
し、メンバーシップを発揮すること
ができる。

○病院
△病院

・急変、救命救急場面に対応した経時的な記録がで
きる。
・救急カートの物品(内容、使用目的、使用方法等)につい
て理解している。
・急変・救命救急場面における一連の流れを理解している。
・患者の状態(意識レベル、呼吸、循環動態等)確認し、判断できる。
・医師への連絡ができる。
・患者におこりうる急変、救命救急場面について理解している。
・患者の急変時、救命救急場面においてチームメンバーへの応援要請ができる。
・救急カートを準備できる。


基礎教育

新人1か月 3か月

6か月


1年

10