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資料1-2-2診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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旧病名:家族性アミロイドポリニューロパチー(familial amyloid polyneuropathy: FAP)
疾患概念
トランスサイレチン(TTR)の遺伝子変異が原因となり、TTR がアミロイドを形成し組織の細胞外へ沈着すること
で、神経、心臓、消化管、腎臓、眼など諸臓器の障害を生じる遺伝性疾患である。熊本、長野に大きな患者集積
がある。常染色体顕性遺伝(優性遺伝)性疾患であるが、熊本、長野以外の非集積地から報告されている症例
は約半数で家族歴が明確でない。発症年齢(集積地では 20~40 歳代、非集積地では 50 歳以後)や症候が多
様である。各種治療法(肝移植、TTR 安定化剤、遺伝子治療)の効果は病初期に期待できるため早期診断が重
要である。

全身性 ATTRv アミロイドーシスの診断基準
Definite, Probable を対象とする。
A. 臨床症候及び検査所見
ATTRv アミロイドーシスによると考えられる臨床症候又は検査所見を認める(表1)。
B. 病理検査所見
組織生検でコンゴーレッド染色陽性、偏光顕微鏡下にアップルグリーン色の複屈折を呈するアミロイド沈着を認
める(注 1)。
C. アミロイドタイピング
アミロイド沈着を認める。 はトランスサイレチン(TTR)陽性である(注 2)。
⑧検査所見
(a)心電図:伝導障害と心筋障害
(b)心エコー:心筋の肥厚とエコー輝度の増強
(c)Technetium-99m-Pyrophosphate(Tc-99m-PYP)心筋
D. シンチグラフィー
99m

Tc ピロリン酸シンチグラフィーで心臓に陽性像が確認される(注 3)。

E. 遺伝学的検査

TTR シンチグラフィー:陽性画像
(d)末梢神経伝導速度の低下
⑨Mass spectrometry やラジオイムノアッセイ法による血清中の変異トランスサイレチンの検出
⑩トランスサイレチン、ゲルソリン等の遺伝子診断 にアミノ酸の変化を伴う変異を認める。
(4)臨床
〈診断のカテゴリー 〉

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