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資料1-2-2診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (47 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断のカテゴリー>
Definite: A-1の(1)かつ(2)、又は A-2の(1)~(3)を満たし、B を除外したものをもやもや病と診断する。
なお、もやもや病においては、2015 年の診断基準改訂で「確診例」、「疑診例」という用語は撤廃されている。
C.参照
もやもや血管に関して(Fig.1)
脳血管造影検査を行うと、a:脳底部の穿通枝が拡張した血管群から形成される basal moyamoya、b:眼動
脈から篩骨動脈を経由して前大脳動脈の皮質枝と吻合する ethmoidal moyamoya、c:中硬膜動脈から脳表
の皮質枝と吻合する vault moyamoya の所見がもやもや病患者に見られることがある。典型的なもやもや病
には、内頚動脈終末部を中心とした閉塞性変化とこれらの特徴的な側副路の発達が観察される。
もやもや病閉塞性変化の病期分類に関して(Fig.2)
脳底部主幹動脈の閉塞性変化の程度により病期を区分する代表的なものに鈴木分類が挙げられる。脳循
環は側副路により代償されるため、形態学的に進行したものが臨床的に重症とは必ずしも言えない。現在、
診断は形態的特徴により行われているため、初期変化の時点で発見されたものに関しては他疾患による
動脈閉塞との鑑別が必要となる。
脳血管撮影上の所見を鈴木分類に従って記載すると以下のようになる。
第1期:Carotid fork 狭小期。内頚動脈終末部の狭窄
第2期:もやもや初発期。内頚動脈終末部の狭窄にもやもや血管が見られ始め、中大脳動脈の皮質動脈
が拡張して見える(a に相当)。
第3期:もやもや増勢期。もやもや血管が増勢し前大脳動脈、中大脳動脈群が脱落し始める(b に相当)。
第4期:もやもや細微期。もやもや血管は退縮し、前大脳動脈、中大脳動脈群がほとんど見えなくなる。後
大脳動脈が脱落し始める(c に相当)。
第5期:もやもや縮小期。内頚動脈系主幹動脈がほとんど消失(d に相当)
第6期:もやもや消失期。外頚動脈および椎骨動脈系よりのみ血流保全(d に相当)

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