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資料1-2-2診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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4.治療法
脳虚血、出血の急性期は血圧コントロールや脳圧亢進対策などの内科的治療を行う。脳虚血発作に対
しては外科的血行再建術が有効とされ慢性期に行うことが多い。外科的治療は浅側頭動脈-中大脳動脈
吻合術を中心とする直接血行再建術と側頭筋接着術を主に行う間接血行再建術、及び両者を併用した複
合血行再建術がある。頭蓋内出血例における直接血行再建術又はそれを含む複合血行再建術は脳出血
再発予防効果があること、出血リスクを示す画像所見の同定が最近の研究により明らかになった。
5.予後
小児例では、乳児期発症例の機能予後は悪く精神機能障害、知能低下を来す。脳梗塞の部位により
失語、全盲などに至る場合もある。一方、一過性脳虚血発作で発症した例において適切な外科的治療がな
された症例の社会的予後は良好で概ね良好であるが、一部は高次脳機能障害により社会的予後が不良と
なる。また、成人後に頭蓋内出血をきたして予後不良となる場合がある。
成人例は頭蓋内出血による脳卒中で突然発症する例が半数近くを占め、死亡例の約半数が出血例であ
る。
無症候型においても、年間 10%未満の頻度で脳卒中リスクが存在すると考えられる。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成 24 令和元年度医療受給者証保持者数)
15,17712,686 人
2.発病の機構
不明
3.効果的な治療方法
未確立(重症進行例もある。)
4.長期の療養
必要(軽症例においても長期の経過観察を要する。)
5.診断基準
現行基準あり
6.重症度分類
1.小児例(18 歳未満)
小児慢性特定疾病医療制度に準ずる。
*小児慢性特定疾病の要件
運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為、多動)、けいれん発作、皮膚所見
(疾病に特徴的で、治療を要するもの)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち
一つ以上の症状が続く場合
*小児の知的障害に関しては、適切な高次脳機能検査(WISC-Ⅳなど)を行い、かつ、画像上の脳梗塞な
どの器質的異常があるものとする。

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