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資料 1 - 2 前回の議論を受けて修正した個票(疾病名及び疾病の対象範囲の変更に ついて研究班から情報提供のあった疾病) (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》
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<DYT3 ジストニア>
1. 病因遺伝子と概要
比較的若年で発症する全身性ジストニアだが、やや高齢で発症するとジストニア・パーキンソニズムを呈す
る浸透率の高い伴 X 連鎖性潜性遺伝(劣性遺伝)疾患である。lubags 症候群とも称された。我が国でもフィ
リピン系男性での発症が報告されている。
(1) 遺伝様式:伴 X 連鎖性潜性遺伝(劣性遺伝)(遺伝子座 Xq13.1、病因遺伝子 TAF1、遺伝子産物
TAF1: TATA-binding protein associated factor 1、MIM#314250)
(2) 発症年齢:小児期~成人期(平均 39 歳)
(3) 頻度:不明
2. 臨床症状
下肢、顔面、頸部肩甲部の順にジストニアが出現し、多くは全身型に移行する。激しいジストニア運動を呈
することが多く、発症後 10 年で無動となる。ジストニアは軽快するがジストニア姿勢はみられ、すくみ足、歩
行不能、仮面様顔貌、顔面痙攣を認める。
3. 特記すべき検査所見
進行期に脳 MRI 像で尾状核、被殻の萎縮を認める。FDG-PET で線条体の代謝低下が示唆される。
4. 遺伝子診断

TAF1 遺伝子イントロンへの SVA レトロトランスポゾン挿入を認める。
5. 鑑別診断
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対
麻痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドー
シス、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、レット Rett 症候群、脳血管障害、抗精神薬投与に伴う遅発性ジス
トニア。他の全身性ジストニア。

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