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資料 1 - 2 前回の議論を受けて修正した個票(疾病名及び疾病の対象範囲の変更に ついて研究班から情報提供のあった疾病) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》
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<DYT8 ジストニア、発作性非運動誘発性ジスキネジア 1(paroxysmal nonkinesigenic dyskinesia 1: PNKD1)、
発作性ジストニア舞踏運動アテトーシス paroxysmal dystonic choreoathetosis: PDC>
1. 病因遺伝子と概要
非運動誘発性の発作性のジストニア、舞踏アテトーシス。一側の上下肢に生じることが多いが、両側のことも
体幹や顔面を含むこともある。数分~数時間の発作を1日数回~数か月に1回程度生じる。発作時に痙攣
や意識障害を伴わない。発作間歇期には神経学的異常を認めない。アルコール・カフェイン摂取、飢餓、喫
煙、疲労、過度の緊張などが誘因になり、睡眠は緩解因子である。
(1) 遺伝様式:常染色体顕性遺伝(優性遺伝)遺伝(遺伝子座 2q35、遺伝子 MR-1、遺伝子産物 MR-1、
MIM#118800)
(2) 発症年齢:乳児期~青年期
(3) 頻度:不明
2. 臨床症状
乳児期に始まる発作で、大きな発作と小さな発作があり、疲労感と胸部、咽喉部の締め付け感の後、両手の
持ち上がる発作が起こる。足にも広がり歩行障害が起こり、複視と霧視をきたす。数分続いておさまるのが
小さい発作で、これより長いものが大きい発作であるが、後者では眼球上転発作を伴う。昼食時、夕食時に
多く、意識消失は伴わない。アルコールの摂取、コーヒー・お茶・コーラ摂取、疲労、(過度の)集中が誘引と
なる。1日に2回の小さな発作と1回の大きな発作を来すことが多い。睡眠による軽快が指摘された。発作は
生命予後には影響しない。 47%に片頭痛発作を認めるが、てんかん発作はない。
3. 特記すべき検査所見
特になし
4. 遺伝子診断

MR-1(myofibrillogenesis regulator 1)遺伝子の病的変異を認める。
5. 鑑別診断
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対麻
痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドーシ
ス、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、レット Rett 症候群、脳血管障害、抗精神薬投与に伴う遅発性ジスト
ニア。発作性ジストニアをきたす疾患。

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