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資料 1 - 2 前回の議論を受けて修正した個票(疾病名及び疾病の対象範囲の変更に ついて研究班から情報提供のあった疾病) (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》
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<DYT6 ジストニア>
1. 病因遺伝子と概要
上肢あるいは頭頸部発症の捻転ジストニアで、頭頸部のジストニアと発声困難、構語障害を特徴とする。
(1) 遺伝様式:常染色体顕性遺伝(優性遺伝)(遺伝子座 8q11、遺伝子 THAP1、遺伝子産物 THAP1、
MIM#602629)
(2) 発症年齢:思春期~成人期、平均 10 歳代、女性に多い(2:1)、浸透率は 35 歳までで 60%
(3) 頻度:不明
2. 臨床症状
主として思春期に発症する捻転ジストニアで、上肢発症と頭頸部(喉頭、舌、顔面)発症が半数ずつである。
30%は全身性に進展する。 ADL を阻害するのは頭頸部のジストニアと発声困難である。成人発症では限局
性のまま経過することもある。
DYT1 との鑑別は頭頸部から発症することが多いこと、発声障害、構語障害が多いことである。
3. 特記すべき検査所見
FDG-PET で前補足運動野と頭頂連合野で代謝亢進、被殻で代謝低下、側頭葉皮質で代謝亢進が報告され
ている。
4. 遺伝子診断

THAP1 遺伝子の病的変異を認める。
5. 鑑別診断
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対麻
痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドーシ
ス、ニーマン・ピック Niemann-Pick 病、レット Rett 症候群、脳血管障害、抗精神薬投与に伴う遅発性ジスト
ニア。他の孤立性ジストニア。特に DYT1 を否定する必要がある。

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