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資料 1 - 2 前回の議論を受けて修正した個票(疾病名及び疾病の対象範囲の変更に ついて研究班から情報提供のあった疾病) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》
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<診断基準>
いずれかの病型で臨床所見、遺伝子診断により Definite(確定診断)とされたものを対象とする。
遺伝性ジストニアは病型により臨床像が異なるため、共通する事項と各病型の診断基準について以下に別に記
載する。
遺伝子診断については日本神経学会「神経疾患の遺伝子診断に関するガイドライン」も参考とすること。
遺伝性ジストニアに共通する事項を以下に示す。
1. 診断のカテゴリー
Definite: ジストニア(※)をみとめ、かついずれかの病型に合致する2.臨床症状または3.特記すべき検査
所見にかかげる内容を、画像所見のいずれか1つ以上をみと認め、かつ鑑別診断を除外し遺伝子診断によ
り確定診断されたもの
Probable:ジストニア(※)をみとめ、かついずれかの病型に合致する2.臨床症状または3.特記すべき検査
所見にかかげる内容を、画像所見のいずれか 1 つ以上をみとめ認めるが、かつ鑑別診断を除外するが遺
伝子診断が未確定のもの

2. (※)ジストニアとは
持続性の筋収縮により生じ、一部の患者では筋収縮の持続が短く不規則であったり、間歇的で律動的に観
察される不随意運動で、ジストニア運動と姿位・姿勢の異常(ジストニア姿勢と呼ぶ)からなる。ジストニア姿勢
は筋の異常な持続収縮により生じるが、診断に必須ではない(顔面、咽頭・喉頭ではない。ジストニア運動、ジ
ストニア姿勢により随意運動が障害される。 また、ジストニアは一定の随意運動時に出現、あるいは増強する
ことがあり、動作性ジストニアと呼ぶ。
以下のような特徴的所見がみられる。
1) 異常動作や異常姿勢には一定のパターンがある(常同性 stereotpy)。
2) 特定の感覚刺激により症状が軽快することがある(感覚トリック sensory trick)。
3) 特定の動作によって症状が出現する(動作特異性 task specifiity)。
4) 随意運動遂行に必要でない筋が収縮する(オーバーフロー現象 overflow phenomenon)。
5) 早朝にはジストニアが軽症あるいは発現しない(早朝効果 morning benefit)。
6) 何らかを契機にジストニアが急に増悪したり緩解したりする(フリップフロップ現象 flip-flop phenomenon)。
7) ジストニア以外の不随意運動を伴うことがある。
(参考)検査所見
表面筋電図で拮抗関係にある筋が同時に収縮する(共収縮)。
3. 鑑別診断(遺伝性ジストニアの全ての病型において鑑別すべき疾患)
ウィルソン Wilson 病、脊髄小脳変性症、パーキンソン Parkinson 病、パーキンソン症候群、家族性痙性対麻
痺、ハンチントン Huntington 病、神経有棘赤血球症、GM2 ガングリオシドーシス、GM1 ガングリオシドーシ

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