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参考資料2 薬学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会(第2回)議事録 (15 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/117/siryo/mext_00002.html
出典情報 薬学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会(第3回 5/30)《文部科学省》
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その点について,例えば有機化学と言われるような領域については,直接臨床に役立つかと
言われますと,いやこれはちょっと無理があるだろうと。無理があるところに,例えば今回
の検討会でも,それぞれ御活躍の薬剤師さんにインタビューをさせていただいても,有機化
学の内容が直接臨床に役立っているとは思えないという御回答をいただいています。でも,
基礎の班の中ではそれは当たり前のことだという考え方をしました。
一方,活躍されている薬剤師さんに伺うと,例えば医薬品化学の内容は非常に役に立って
いるというお答えです。よく考えますと,医薬品化学を学ぶ上では有機化学は必須だと私た
ちは考えております。そういう階層性があるので,いきなり有機化学が臨床に役に立つかど
うかを議論するのは,それは無理があるのではないかと。そういう考え方でございますので,
臨床に結びつく基礎薬学という冠をダイレクトに使うのははばかられたかというところで
ございます。
【小澤委員】

先生,申し訳ございません,私の言葉が足りずに。有機化学がそうだと言

っているのでは全くなくて,先生方が教える,学生が学ぶというときの心構えとして,臨床
につながっていくと。実際モルヌピラビルもあの構造式を見れば,これによってどんな副作
用が起きて,どういうことが起こるかなんていうのは分かってくるわけで,それは有機化学
がないと分からないし,実際,生体反応とはほとんどが加水分解ですけれども,とはいえ,
そこにも有機化学というか反応という概念がないと駄目なので,有機化学というのはとて
も大切だというのも重々承知して,それは誰も分かっていると思うのですよ。先生のお気持
ちを伝えるとすればという,ただの感想といいますか,ですので,決して有機化学がつなが
らないとか,そういう意味ではないです。
【本間副座長】
【長津委員】

分かりました。ありがとうございます。
長津ですけれども。多分今の小澤先生の最初の投げかけというのは,恐ら

く先生が前回おっしゃっていたDの「臨床に繋がる」という冠に多少違和感が残っている中
での御提案かと思っていまして。私も確かに小澤先生の言うとおりの表現が一番気持ちい
いなと思うのは,私共の界隈でも出ていましたけど,Dの「臨床に繋がる医療薬学」という
のは,どちらかというと「馬から落馬した」ような,そういうような表現ぶりになりかねな
いというところもあったので,私がもし賛成か反対かといったら,小澤先生の御意見に全く
賛成なところであって。
まさしくここの基礎薬学というところ,学問の確かに根幹だと思います。私自身も,大昔
ですが有機化学で学位を取って世の中に出てきたので,有機化学が臨床に役立たないかと

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