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資料1-2-1診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
1.主要項目
(1)以下の①~④の全てを満たすものを、筋萎縮性側索硬化症と診断する。
①成人発症である(生年月日から判断する。)。
②経過は進行性である。
③神経所見・検査所見で、下記の1か2のいずれかを満たす。
身体を、a.脳神経領域、b.頸部・上肢領域(頸髄領域)、c.体幹領域(胸髄領域)、d.腰部・下肢領域
(腰仙髄領域)の4領域に分ける(領域の分け方は、2 参考事項を参照)。
下位運動ニューロン徴候は、(2)針筋電図所見(①または②)でも代用できる。
1.1つ以上の領域に上位運動ニューロン徴候を認め、かつ2つ以上の領域に下位運動ニューロン症
候がある。
2.SOD1遺伝子変異など既知の家族性筋萎縮性側索硬化症に関与する遺伝子異常があり、身体の1
領域以上に上位及び下位運動ニューロン徴候がある。
④鑑別診断で挙げられた疾患のいずれでもない。
(2)針筋電図所見
①進行性脱神経所見:線維束性収縮線維束自発電位、陽性鋭波、線維自発電位。
②慢性脱神経所見:運動単位電位の減少・動員遅延、高振幅・長持続時間、多相性電位。
(3)鑑別診断
①脳幹・脊髄疾患:腫瘍、多発性硬化症、頸椎症、後縦靱帯骨化症など。
②末梢神経疾患:多巣性運動ニューロパチー、遺伝性ニューロパチーなど。
③筋疾患:筋ジストロフィー、多発性筋炎、封入体筋炎など。
④下位運動ニューロン障害のみを示す変性疾患:脊髄性進行性筋萎縮症など。
⑤上位運動ニューロン障害のみを示す変性疾患:原発性側索硬化症など。

2.参考事項
(1)SOD1遺伝子異常例以外にも遺伝性を示す例がある。
(2)まれに初期から認知症を伴うことがある。
(3)感覚障害、膀胱直腸障害、小脳症状を欠く。ただし、一部の例でこれらが認められることがある。
(4)下肢から発症する場合は早期から下肢の腱反射が低下、消失することがある。
(5)身体の領域の分け方と上位及び下位運動ニューロン徴候は以下のとおりである。

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