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資料1-2-1診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (43 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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9 神経有棘赤血球症
○ 概要
1.概要
末梢血に有棘赤血球を認め何らかの神経・精神症状を示す疾患群を神経有棘赤血球症には、数疾患が含
まれている。代表は、と総称する。有棘赤血球舞踏病と McLeod 症候群である。その他、ハンチントン病類症型
が大半を占めるが、ハンチントン病類症 2 型(Huntington disease-like2)やパンテトン酸キナーゼ関連神経変性
症 ( Pahtothenate kinase associated neurodegeneration : PKAN ) ( ハ ラ ー ル フ ォル デ ン ・ シ ュ パ ッ ツ 症 候 群
(Hallervorden Spatz syndrome);NBIA1)などもこの群本症の一つである。ハンチントン病類症 2 型は我が国で
は報告がなく、PKAN は(遺伝性ジストニア、指定難病 120)に含まれる。いずれも末梢血にため、神経有棘赤血
球症の対象疾患は有棘赤血球を認め舞踏病と McLeod 症候群である。
臨床症状としては、神経学的には随意運動障害、舞踏運動を中心とする不随意運動、様々な精神症状とを認
める。我が国での疫学調査では全国で約 100 人程度の患者が見出されているが、詳細は不明である。
2.原因
神経有棘赤血球症のうち、代表疾患である多くは病因遺伝子が解明されているが、遺伝子産物の機能につ
いては不明な点が多い。有棘赤血球舞踏病及びの病因遺伝子は VPS13A、McLeod 症候群に関しては、病気の
原因となる遺伝子が明らかにされており、診断基準も明確なものとなっている。他方、その他様々なタイプにつ
いては、疾患概念等更なる調査を要するの病因遺伝子は XK である。
3.症状
運動障害としては嚥下障害、構音・構語障害、歩行障害の頻度が高い。不随意運動では口の周りに見られ
る不随意運動が多い。目立ち、多くは舞踏運動(コレア)として、自分の意志とは無関係に生ずる顔面・四肢の素
早い動きを認め、ハンチントン病よりも口の周り、特にとジストニアである。口と舌の不随意運動が目立つ傾向が
あり、口の周りにより、咬唇や咬舌を噛んでしまい、変形してしまうことが多い。手足の不随意運動としては来た
し、さらに、上肢・手では顔の周り口角をなでる拭うような不随意運動が多くにより、舌・口部の変形を来す。また、
歩行時の際には腰体幹を折る屈曲するような舞踏運動の頻度が加わることが多く見られる高い。認知障害は比
較的軽く、むしろある事柄にこだわりを持つというような強迫症状軽度であるが、衝動性制御障害や強迫性障害、
固執性などの精神症状を示すことが多い。
4.治療法
原因遺伝子の機能に関しては、いまだ不明な点が多く、根治療法は開発されていないない。対症療法として
が主体で、舞踏運動や精神症状に対しては抗精神病薬などが使用され、てんかん発作に対しては抗てんかん
薬を用いる使用する。
5.予後
進行性疾患で予後不良である。本症の自然歴には不明な点が多い。
○ 要件の判定に必要な事項

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