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【資料1-3】候補成分へのご意見募集に寄せられたご意見 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70651.html
出典情報 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第35回 2/20)《厚生労働省》
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意見の理由、根拠等:当該薬剤は吸入薬であり、適切な吸入ができているか確認するため、現場では丁寧な吸入指導が必要とされ
る。また、口腔カンジダや不整脈等の副作用の発現の有無の確認、保険医療においても過剰使用が見られる薬剤であることから適
切な指導と情報提供が不可欠となるため、スイッチ後には要指導医薬品の区分に据え置くことが妥当と考える。
私は地域医療を担う実地医家として、また医師会活動を通じて慢性呼吸器疾患患者の診療に日常的に関わる立場から、ブデソニ
ド・ホルモテロールフマル酸塩水和物の OTC 化には明確に反対いたします。
本剤は、吸入ステロイド薬(ICS)と長時間作用性β2 刺激薬(LABA)の配合剤であり、喘息や COPD などの慢性呼吸器疾患に対
して、医師による診断、重症度評価、治療ステップの判断のもとで使用されることを前提とした医療用医薬品です。これを OTC
医薬品として一般使用に委ねることは、患者安全および医療の質の観点から重大な問題があると考えます。
1.診断と治療が不可分な疾患領域における OTC 化は不適切です
喘息や COPD の初期症状は、咳、息切れ、喘鳴などの非特異的症状であることが多く、鑑別診断が不可欠です。実地医療の現場で
は、以下の疾患との鑑別が常に問題となります。心不全、間質性肺疾患、肺癌、感染症(肺炎・結核)
、これらを問診、身体診察、
呼吸機能評価、画像検査等により慎重に評価したうえで、初めて治療方針が決定されます。この診断過程を経ずに ICS/LABA 配合
剤を自己判断で使用できる環境を整えることは、重大疾患の見逃しや診断遅延を助長するリスクが高いと考えます。
2.LABA を含む薬剤の自己調整使用には安全性上の懸念があります
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本剤に含まれる LABA は、症状改善効果が比較的速やかに得られるため、1.症状軽快による受診控え、2.使用回数や使用方法の自
己判断、3.吸入手技不良のままの継続使用、といった不適切使用を招きやすい薬剤です。OTC 化によりこれらの使用状況を医療者
が把握できなくなれば、喘息増悪、重篤な発作、救急受診や入院につながる可能性が高まり、患者安全の確保が困難になります。
3.高齢者・多疾患併存患者が多い地域医療の実態と合致しません
地域医療では、高齢者、認知機能低下、多疾患併存、多剤併用の患者が多数を占めています。ICS/LABA 配合剤は、感染症リスク、
骨粗鬆症、不整脈、併用薬との相互作用などを考慮しながら使用すべき薬剤であり、使用可否や用量調整を一般消費者の判断に委
ねることは現実的ではありません。
4.医療アクセス向上・医療費抑制という目的は達成されません
OTC 化の目的として、医療機関受診の負担軽減や医療費抑制が挙げられていますが、診断不十分なままの使用により、
【病状悪化】
【救急受診】
【入院加療】が増加すれば、結果的に医療費は増大します。喘息や COPD は定期的な評価と治療調整によってこそ安
定した管理が可能な疾患であり、OTC 化は医療との継続的な関わりを断ちかねない施策となります。
5.本剤は OTC 化ではなく医療連携強化の対象とすべき薬剤です
本剤の有効性自体を否定するものではありません。むしろ必要なのは、これまで国が進めてきたとおり、適切な早期診断、医師に

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