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6 先進医療技術の科学的評価等について(参考資料6-4)[2.8MB] (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
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先進医療会議からの指摘事項に対する回答
先進医療技術名:
A9「糖鎖ナノテクノロジーを用いた高感度ウイルス検査」
令和7年 10 月 30 日
所属・氏名:鹿児島大学病院感染制御部・川村英樹
株式会社スディックスバイオテック・隅田泰生
1.
令和 2 年 7 月以降、実施件数は 0 件であり、先進医療終了日が 2020 年 8 月となっていま
すが、これまで先進医療が継続されている理由についてご説明をお願いいたします。
【回答】
令和 2 年(2020 年)は新型コロナウイルスが我が国でも蔓延し始めた年です。
本先進医療 A は 2017 年 11 月 2 日の先進医療会議でお認めいただいたものです。当初の時間軸の
計画は以下のようでした。
(1) 先進医療 A を 2017 年 12 月から開始して、2019 年のインフルエンザ流行シーズンまでに
データをとる。
(2) そのデータに基づき、PMDA と協議を行い、2019~20 年シーズンに 1000 検体を得て臨床
性能試験をおこなう。
(3) (2)で得られたデータに基づき、インフルエンザウイルスの PCR 検査法として申請し、
認可と保険適用を目指す。保険適用までは、先進医療 A を継続させていただく。
よって、本先進医療 A の終了(予定)日を 2020 年 8 月としました。
ところが、2020 年 2 月頃から、新型コロナ(COVID-19)のパンデミックが始まり、インフルエ
ンザ様症状を呈する患者さんの一般の内科や小児科への受診控えがみられました。そのため、上
記(2)のように 1000 検体を集めることは困難となり、結果として 2020 年 3 月末までに 463 検体
を集め、PMDA との対面助言を経て決定したプロトコールに基づいて性能試験を行い、対照法と比
較して、感度、特異度ともに 90%以上の合致率を得ました。
一方、COVID-19 のパンデミックに際し、初期(2020 年 2 月、ダイヤモンドプリンセス号の乗船
者)の患者の主治医となった先進医療 A の共同研究者である医師からの提案で、先進医療 A でお認
めいただいているナノ粒子を用いた唾液からのウイルス精製法を応用したところウイルス核酸の
抽出に成功し、さらに COVID-19 陽性検体 10、陰性検体 15 について臨床性能試験を行ったところ、
対照法としての国立感染研の推奨法と比較して、90%以上の合致率を得ました。そこで、株式会
社スディックスバイオテックが研究用試薬のキット(SUDx-nCoV-PCR-detection kit)を作製し、
2020 年 6 月 10 日付けで緊急処置として保険収載されました。
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