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6 先進医療技術の科学的評価等について(参考資料6-4)[2.8MB] (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
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2.
本検査で「胚移植のタイミング」を最適化することで、着床率・妊娠率の向上が期待されると
思われるが、生産率に関してさらに検討が必要と思われる。
本検査を適応することで生産率が上昇することを示すための方策について、説明してくださ
い。
【回答】
本検査の適用が生産率を向上させる点については、RIF 患者において、その有効性が複数
の研究で一貫して示されていると考えております。一方で、RIF の既往がない患者について
は、さらなる検証が必要な状況です。

生産率の向上を示す既存のエビデンス(RIF 患者)
1.前向きコホート研究による実証: ASRM2025 における前向きコホート研究において、RIF 患
者における本検査に基づく pET が生産率を有意に向上させることが実証されています
[1]。
•良好な胚盤胞を移植した RIF 患者群: LBR 41.0% vs 23.6% (p=0.001)
•正倍数性胚を移植した RIF 患者群: LBR 54.5% vs 24.2% (p=0.014)
2.後向き大規模コホート研究による裏付け: 上記の前向き研究に先立つ後ろ向き研究にお
いても、RIF 患者における pET 群の生産率が有意に高い結果でした(29.9% vs 9.3%,
p<0.001)[2]。
3.流産率の低下による貢献: 後ろ向き研究では、pET 群において臨床妊娠後の流産率が有
意に低下することも確認されており(21.0% vs 50.8%, p=0.002)、これも生産率向上の一因と考
えられます[1]。

今後のさらなる方策
既存のエビデンスは RIF 患者における本技術の有効性を示しておりますが、以下の通り継
続的な検証と評価を行ってまいります。
1.前向きコホート研究の継続と拡大: 現在進行中の前向き研究を継続し、特に RIF の既往
がない患者(AMA や貴重胚移植を含む)の症例数をさらに蓄積することで、生産率における
有効性を評価します。
2. 周産期・新生児予後の記録: 本技術を用いた症例については、通常診療の範囲内で、分
娩方法、出生児の体重、合併症等の周産期・新生児予後を診療記録として収集しており、安
全性の評価に活用してまいります。

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