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全国自治体病院開設者協議会 令和7年度5月20日提出 要望書 (20 ページ)

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出典情報 全国自治体病院協議会 定例記者会見(5/22)《全国自治体病院協議会》
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応を求められる。しかし、現在は少ない人員で昼夜を問わず対応している状況であり、
適正なワークライフバランスを図りながら、良質な安全対策を講ずる上での課題となっ
ている。
さらに、手術支援ロボット、術中ナビゲーションシステムを代表とする、最先端医療機
器の急激な進歩があり、生命維持管理装置はもちろんのこと様々な医療機器の操作には
高度な知識と技術が必要となる。十分な教育と経験を積んだ臨床工学技士でなければ対
応することができないことから、人材育成にも時間と労力を要することになり更なる負
担を強いる状況となっている。
医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアを推進する上でも、臨床工学
技士に対し多くの要望が出されているが、他の医療職種と比較し職員数が少ない状況で
あるため体制の確保が課題となっている。
要望事項
1)良質な医療体制の確保に向けた臨床工学技士の適正配置、体制確保
中小病院も含めた医療施設、在宅、災害時における医療機器の的確な安全管理による、
安心で安全な医療機器の提供を継続的に実施するため、医療施設(動態)調査による病
床数あたりの臨床工学技士数など、現状の把握、詳細な分析と早急な臨床工学技士の体
制確保ができる財政措置等の対策を講じること。
2)体制確保を可能にするための制度改正・財政支援
現状では人件費分の直接的な収益も得ることができない職種となっている。今日的医療
にとって臨床工学技士は必要不可欠で、実に重要な職種(医療施設調査による職種別従
事者数を見ると、平成14年と令和5年での比較では、診療放射線技師は 1.39 倍、臨
床検査技師は 1.26 倍、臨床工学技士は 3.30 倍となっている)であり、診療レベルに見
合った人員・人件費の確保、研修体制の確立、財政措置の構築、すみやかな医療制度の
改正などを講じること。
3)臨床工学技士へのタスク・シフト/シェアの促進
医師の働き方改革によるタスク・シフト/シェア、看護師の業務負担軽減について、医
療機器に関連する業務は臨床工学技士へ移譲することで役割分担を明確にし、より効率
的で安全な医療の提供を推進すること。
(4)医療人材確保に関する支援の充実
公立病院においては、医師、薬剤師、看護師、臨床工学技士のみならず、その他の医療
スタッフ、調理員看護助手についても、とりわけ地方において人材の確保が困難となっ
ている。管理栄養士、栄養士や調理員等の人材確保は、医療の一環である栄養指導や病
院給食の質の担保において重要である。安心安全な病院食の提供ができなければ病院運

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