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参考資料2 高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別)) (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25107.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第15回 4/13)《厚生労働省》
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服薬管理

管理者

入院前

管理方法 入院前

本人管理

退院後

本人管理

PTPシート

退院後

一包化

介入のきっかけ
心不全の精査・コントロール目的に循環器内科入院となった。病棟の担当薬剤師は、
入院時の持参薬確認時に腎機能がeGFR 27mL/min/1.73m2(CCr 22mL/min)と
腎機能が低下していることから、処方薬の見直しを検討する必要があると考えた。ま
た、患者は目が悪く、服用薬剤数と服用回数が多いことから減薬を希望されていた。
さらに、高齢者に特に慎重な投与を要する薬物を多数服用していることからも、処方
全体の見直しを担当医師と検討することになった。
介入のポイント
HbA1cは6.3%であること、メトホルミンは禁忌に相当する腎機能であること
から、糖尿病内科に相談し、まずはメトホルミンを中止して経過観察とした。ま
た、血清補正カルシウム値が10.4mg/dLと高いことからエルデカルシトロール
とL-アスパラギン酸カルシウムは中止した。日中に眠気の訴えが強く、エチゾラムを
漸減することとした。また、スルピリドは腎排泄型の薬剤であり、錐体外路障害のリ
スクが高いと考えられ、服用理由の詳細も不明であるため中止して経過観察とす
経過

ることとした。就寝前に服用していたブロチゾラムは非ベンゾジアゼピン系の
エスゾピクロンの頓用での使用とした。
メトホルミン中止後も血糖コントロールは良好であり、ボグリボースは飲み忘
れも多いことなどから中止して、退院後のアドヒアランスも考慮して、週1回の
デュラグルチド皮下注によりコントロールすることとした。自己注射手技も問題な
く習得した。胃腸症状もないことから、ラベプラゾールを残して、レバミピドは
中止した。また、腎機能が低下していることから、緩下剤は酸化マグネシウムか
らピコスルファート内用液の頓用として対応することとした。心不全の精査の結果、
カルベジロールは増量し、血圧調節のためアムロジピンは中止とした。週1回の
ビスホスホネート製剤は、月1回の静注製剤を整形外科で注射してもらう方針と
なった。
介入後の経過
退院後に受診する診療科は患者の希望もあり、元のままとなったが、各診療科には
入院中の薬剤調整の経緯等の情報提供を行った。また、薬局薬剤師には一包化してい
ただくように情報提供を行った。

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