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参考資料2 高齢者の医薬品適正使用の指針(各論編(療養環境別)) (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25107.html
出典情報 高齢者医薬品適正使用検討会(第15回 4/13)《厚生労働省》
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事例7:看取りを前提に介護老人保健施設に入所した事例
療養環境
問題点

介護老人保健施設
看取りが予定されているにもかかわらず多剤服用が続いている
88歳 男性

患者背景

胆管がん(末期)
、2型糖尿病、高血圧症、認知症(長谷川式スケール12点)、甲状腺機
能低下症、脳梗塞既往歴
介入前:合計9剤 服用回数3回

処方

ウルソデオキシコール酸錠100mg

1回1錠(1日3錠) 1日3回

毎食後

ミグリトールOD錠50mg

1回1錠(1日2錠)1日2回

グリメピリドOD錠0. 5mg

1回1錠(1日1錠) 1日1回

エソメプラゾールカプセル20mg

1回1Cap(1日1Cap)

朝夕食後
朝食後

1日1回

夕食後

シルニジピン錠10mg

1回1錠(1日1錠) 1日1回

夕食後

アンブロキソール錠15mg

1回1錠(1日3錠) 1日3回 毎食後

クロピドグレル錠75mg

1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後

フロセミド錠20mg

1回1錠(1日1錠) 1日1回

朝食後

レボチロキシン錠50μg

1回1錠(1日1錠) 1日1回

朝食後

介入後:
1:看取りの方針決定まで:合計2剤

服用回数3回

ウルソデオキシコール酸錠100mg

1回1錠(1日3錠) 1日3回

毎食後

レボチロキシン錠50μg

1回1錠(1日1錠) 1日1回

朝食後

2:看取りの方針決定後:合計1剤
アセトアミノフェン坐薬(100mg)
服薬管理

適宜使用

施設職員による管理
介入のきっかけ
3か月前胆管がんによる閉塞性黄疸で入院し、逆行性胆管炎疑いでERBDチューブ
を使用していた。入院中に胆管炎、肺炎を罹患し加療した。状態が落ち着いたため
介護老人保健施設に紹介された。胆管がんの手術は困難と判断された。認知症につ

経過

いてコミュニケーションは可能で、説明も理解でき、長谷川式スケールで12点であ
った。糖尿病、高血圧症があり、糖尿病は上記薬剤でHbA1c6.2%であった。入所
時に低アルブミン血症2.3g/dL、肝機能異常ALP849 U/L、γGTP 264 U/L、両下
肢の浮腫、及び胸部レントゲンでは両側の胸水を認めた。
胆管がんであることから、予後が不良であり、かつ薬剤も多いので入所中に薬を減
らすことを本人、家族に説明した上での入所となった。

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