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【参考1】新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第10.0版 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00416.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第 10.0 版」の 周知について(8/21付 事務連絡)《厚生労働省》
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●新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 10.0 版 ●3 診断・サーベイランス

診断・サーベイランス

2023 年 5 月 8 日から COVID-19 は5類感染症定点把握疾患となり,指定届出機関を除き

患者等の届出は行われなくなった.COVID-19 が疑われる重症化リスクの高い患者には,病原
体診断(表 3-1)を積極的に行い,適切な治療につなげることが重要である.

1 病原体診断
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検体と採取法

鼻咽頭拭い液

・滅菌拭い棒を鼻腔孔から耳孔を結ぶ線にほぼ平行に鼻腔底に沿ってゆっくり挿入し,
抵抗を感じたところで止め(成人 10 cm 程度,小児 5 cm 前後が目安),10 秒程度
そのままの位置で保ち鼻汁を浸透させ,ゆっくり回転させながら引き抜き,拭い液
を採取する
・拭った後の先端を保管輸送用容器内の 1 〜 2 mL 程度の溶液(滅菌生食やウイルス
不活化液,安定剤など,さまざまな種類がある)に浸して,漏れないように容器を
キャップする

鼻腔拭い液

・鼻孔から 2 cm 程度スワブを顔の中心に向かって挿入し,鼻腔壁に軽く当てゆっく
り 5 回程度回転させ,5 秒程度静置し湿らせる
・採取後は鼻咽頭拭い液と同様

*被検者自身が採取する際は,医療従事者の管理下で実施することが原則である.ただし,医
療従事者が常駐していない施設などにおいて,迅速に抗原定性検査を実施するために自己採取
を行う場合は,検体採取に関する注意点等を理解した職員の管理下で,適切な感染防護を行
いながら実施する

唾液

・広口の滅菌容器(50 mL チューブなど)に 1 〜 2 mL 程度の唾液を医療従事者に
よる管理下または検体採取の注意点を理解した施設などの職員による管理下(施設
などで無症状者に幅広く実施する場合)で被検者が自己採取する
・飲食などの後,歯磨きを行った後,最低 10 分以上後に採取する

☞ 国立感染症研究所ほか.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針 第 6 版.2022.12.22.

2

核酸検出検査

SARS-CoV-2 に特異的な RNA 遺伝子配列を増幅し,これを検出する検査法である.感度が

高いが,短所として,検査時間が長い(1 ~ 5 時間),専用の機器および熟練した人材が必要,
高コストなどがあげられる.
〈リアルタイム PCR〉

ウイルスのコピー数の比較や推移が推定できることなどから信頼性が高い.

〈LAMP,TMA 法等の等温核酸増幅法〉

簡便な機器のみで実施でき,リアルタイム PCR と比較して感度は落ちるものの,反応時間

が 35 ~ 50 分程度と短い.反応によって生じる濁度や螢光強度を測定する機器では,検体種
類により偽陽性が生じる可能性がある.

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