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医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第6.0版(令和5年5月)Q&A (39 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275_00006.html
出典情報 医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版(5/31)《厚生労働省》
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企6章第⑨条
企Q-20 「 ISMS(Information Security Management System:情報セキュリティ
マネジメントシステム)を構築し、管理することが重要である」とあるが、医療情報の
場合にはどのような考え方に基づいて行う必要があるか。


PDCA(Plan-Do-Check-Act)のステップをより身近にイメージできるようにする
ために、医療行為における安全管理のステップがどのように行われているかについて、
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC))の「医療機関向け ISMS ユーザー
ズガイド」では次のような例が記載されています。

【医療の安全管理の流れ】
事故やミスの発見と報告(Do)
「ヒヤリ、ハット事例」や「インシデントレポート」による事故やミスの発見
と報告

原因の分析(Check)
・「プロセスアプローチ」によって医療行為をプロセスと捉え、事故やミスの
起きた業務全体を一つ一つの単体プロセス(動作)に分解し、フロー図とし
て目に見える形にする。
(例えば注射を例にプロセスに分解すれば、①医師が処方箋を出し、②処方
箋が薬剤部に送られ、③薬剤部から処方が病棟に届けられ、④病棟では看護
師が正しく準備し、⑤注射を実施する、となる)
・作成したフロー図を分析し、どのプロセスに原因があったのかを調べる。

予防/是正策(Act)
・再発防止のための手段を検討と実施(手順の変更、エラーチェックの仕組み
導入、職員への教育の徹底等)

上記を見ると、主に D→C→A が中心になっています。これは医療等分野においては
診察、診断、治療、看護等の手順が過去からの蓄積によって既に確立されているため、あ
とは事故やミスを発見したときにその手順を分析していくことで、どこを改善すればよ
いかがおのずと見え、それを実行することで安全が高まる仕組みができ上がっているた
めといえます。

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