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【別添】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント(第1版) (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html
出典情報 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント(第1版)」の周知について(4/28付 事務連絡)《厚生労働省》
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【本手引きの目的と限界】
本手引きは,COVID-19 後の症状(以下,
「罹患後症状」とする.定義については後述する)
についてのアプローチ・フォローアップ方法などについてとりまとめ,医療従事者等の助けと
することを目的に作成した.罹患後症状についてはいまだ明らかになっていないことも多い.
そのため,心不全や脳炎などの他の疾患による症状を見逃さないように,罹患後症状は除外診
断であることに留意することが重要である.本手引きは,
『診療の手引き』同様に,随時,必要
に応じて新たな科学的な知見を取り入れ改訂を継続的に行う予定であり,今後の改訂に伴い内
容も大きく変更される可能性があることに留意いただきたい.

【本手引きの対象】
罹患後症状を訴える患者に対する診療とケアの手順は標準化されていないが,多くの場合,
かかりつけ医等が専門医と連携して対応できるものと考えられる.このため,本手引きはすべ
ての医師および医療従事者を対象とした.長期的なケアには多職種の連携も重要と考えられる
ため,多様な関係者に参考となるように配慮した.

【COVID-19 後の症状の定義】
WHO は,「post COVID-19 condition」について以下のように定義している.
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の症状(*)は,新型コロナウイルス(SARSCoV-2)に罹患した人にみられ,少なくとも2カ月以上持続し,また,他の疾患による症状と
して説明がつかないものである.通常は COVID-19 の発症から3カ月経った時点にもみられる.
症状には,倦怠感,
息切れ,
思考力や記憶への影響などがあり,
日常生活に影響することもある.
COVID-19 の急性期から回復した後に新たに出現する症状と,急性期から持続する症状がある.
また,症状の程度は変動し,症状消失後に再度出現することもある.小児には別の定義が当て
はまると考えられる.
注)診断に必要な最小限の症状の数は定まっていないが,さまざまな臓器に関連する症状を訴えることがある.
*)国内における定義は現時点では定まっておらず,
『診療の手引き』ではこれまで「遷延症状」を使用してきたが,
WHO の定義の「post COVID-19 condition」を「COVID-19 後の症状」と訳したうえで,本手引きでは,
「罹
患後症状」とした.

【略 語】
・COVID-19:新型コロナウイルス感染症
・SARS-CoV-2:新型コロナウイルス
・COVID-19 後の症状(罹患後症状):WHO が定義する「post COVID-19 condition」の和訳

◆引用・参考文献◆
・WHO. A clinical case definition of post COVID-19 condition by a Delphi consensus, 6 October 2021.
・WHO reference number: WHO/2019-nCoV/Post_COVID-19_condition/Clinical_case_definition/2021.1

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