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資料1-2-4診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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原発性心内膜線維弾性症、②心筋炎、③神経・筋疾患に伴う心筋疾患、④膠原病(関節リウマチ、全身
性エリテマトーデス、皮膚筋炎・多発筋炎、強皮症など)に伴う心筋疾患、⑤栄養性心疾患(脚気心な
ど)、⑥代謝性疾患に伴う心筋疾患(Fabry 病、ヘモクロマトーシス、 Pompe 病、 Herler 症候群、
Hunter 症候群など)、⑦その他(アミロイドーシス、サルコイドーシスなど)

(3) 心筋生検による下記の所見
肥大心筋細胞の存在、 心筋細胞の錯綜配列の存在

(4)家族歴
家族性発生を認める

(5) 遺伝子診断
心筋βミオシン重鎖遺伝子、心筋トロポニン遺伝子、心筋ミオシン結合蛋白C遺伝子などの
遺伝子異常

【診断のための参考事項】
(1) 自覚症状:無症状のことも多いが、動悸(不整脈)、呼吸困難、胸部圧迫感、胸痛、易疲労感、浮腫など。
めまい・失神が出現することもある。
(2) 心電図:ST・T波異常、左室側高電位、異常Q波、脚ブロック、不整脈(上室性、心室性頻脈性不整脈、
徐脈性不整脈)など。 QRS 幅の延長やR波の減高等も伴うことがある。
(3) 聴診:Ⅲ音、Ⅳ音、収縮期雑音
(4) 生化学所見:心筋逸脱酵素(CKやトロポニンT or I 等)や心筋利尿ペプチド(BNP, NT-proBNP)が上昇
することがある。
(5) 心エコー図:心室中隔の肥大、 非対称性中隔肥厚 (拡張期の心室中隔厚/後壁厚 ≧1.3) など心筋
の限局性肥大。左室拡張能障害(左室流入血流速波形での拡張障害パターン、僧帽弁輪部拡張早期運
動速度の低下)。閉塞性肥大型心筋症では、僧帽弁エコーの収縮期前方運動、左室流出路狭窄を認め
る。その他、左室中部狭窄、右室流出路狭窄などを呈する場合がある。拡張相肥大型心筋症では、左室
径・腔の拡大、左室駆出分画の低下、びまん性左室壁運動の低下を認める。ただし、心エコー図での評価
が十分に得られない場合は、左室造影やMRI、 CT、心筋シンチグラフィなどで代替しても可とする。
(6) 心臓MRI:心エコーによる観察が困難な患者においても、心筋肥大の評価に有用である。シネモードを用
いることにより左室のみならず右室の形態および機能の評価を行うことが可能である。ガドリニウム造影
剤を用いた心臓MRIにおいて、遅延相でのガドリニウム増強効果は心筋線維化(線維瘢痕)の存在を反映
する。
(7) 心臓カテーテル検査:
<冠動脈造影>通常冠動脈病変を認めない。

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