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資料1-2-4診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (45 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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部発作時に場合は点眼治療に加え、副腎皮質ステロイドの結膜下注射を行う。網膜ぶどう膜炎型には、
水溶性副腎皮質ステロイド又はステロイド懸濁液の後部テノン囊下注射を行う。また、行い、副腎皮質
ステロイドの全身投与を行う場合もある。眼発作が頻発する症例では、通常予防にはコルヒチンの内
服から開始を第一選択とし、効果不十分であればの場合、シクロスポリンの内服への変更又はインフ
リキシマブの点滴静注による治療を行う。副作用などのためシクロスポリンの導入が難しい症例や、視
機能障害が懸念される、TNF阻害薬を使用する。視力予後不良と考えられる重症例には、インフリキ
シマブのTNF阻害薬を早期に導入を行うする。
②皮膚粘膜症状:副腎皮質ステロイド外用薬の局所療法とコルヒチンが基本的な治療である。また、口腔
内アフタ性潰瘍、陰部潰瘍には副腎ステロイド局所軟膏、コルヒチンなどの内服アプレミラスト、結節性
紅斑にはミノサイクリンやDDS、毛包炎様皮疹には抗菌薬を使用するほか、難治例には副腎皮質ス
テロイド、免疫抑制薬を検討する。
③関節炎:コルヒチン、急性関節炎には非ステロイド性消炎薬による対症療法。で効果がない不十分の
場合には、副腎皮質ステロイドの短期投与を行う。新たな発作予防にはコルヒチンを用い、より重症例
にはメトトレキサート、アザチオプリン、インフリキシマブの使用を検討する。
④血管病変:副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬を主体とするが、下半身の深部静脈血栓症を併発した場
合にはワルファリンなどの抗凝固療法を併用する。難治性の場合はインフリキシマブを使用する。また、
大動脈病変、末梢動脈瘤、動脈閉塞には手術を考慮するが、このさい免疫抑制療法を併用する。
⑤腸管病変:軽症から中等症にはサラゾスルファピリジンを含む5―アミノサリチル酸製剤、中等症から
重症例には副腎皮質ステロイドとメサラジンなどを使用し、難治性の場合はアダリムマブやインフリキ
シマブなどの TNF、TNF阻害薬の使用や栄養療法を使用考慮する。副腎皮質ステロイド無効例、依存
例やTNF阻害薬無効例などの難治例にはチオプリン製剤の併用を考慮し、腸管穿孔、高度狭窄、膿
瘍形成、大量出血では外科手術適応を行う。
⑥中枢神経病変:脳幹脳炎、髄膜炎などの急性期急性型の炎症には副腎皮質ステロイド治療に反応を
使用し、改善その後、再発予防目的でコルヒチンを投与することが多い。一方、精神症状、人格変化な
どを主体とした慢性進行型には、副腎皮質ステロイドは無効で、メトトレキサートが生命予後を改善投
与するため、メトトレキサート(関節リウマチと同様の用法用量)を速やか。治療抵抗例、再発反復例に
開始する。難治性の場合はインフリキシマブを使用するが適応となる。なお、シクロスポリンは急性型
神経の発作を誘発することがあり、この病型には禁忌である。
5.予後
眼症状や特殊病型がない場合は、一般に予後は悪くない。眼病変は、かつては中途失明に至る主要な
疾患の一つであったが、インフリキシマブが使用されるよう TNF 阻害薬の導入により、視力予後は大きく改
善している。腸管型、血管型、神経型に対しても TNF 阻害薬が保険適用となり、今後、これらの難治性病態
の治療成績の向上が期待される使用され、全体的な治療成績は向上しているが、未だに治療抵抗例も少
なからず存在し、視機能低下例や手術を繰り返す腸管型症例や若年にして認知症の進行した神経型症例
も見られる。これらの重症病型がなく、皮膚粘膜病変に留まる例の予後は一般に悪くないが、口腔内アフタ
性潰瘍をはじめ、患者 QOL には大きな障害となっており、今後も対策を検討していく必要がある。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成 26 年度医療受給者証保持者数)
20,035 人

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