よむ、つかう、まなぶ。
会議資料全体版 (39 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59938.html |
出典情報 | セルフケア・セルフメディケーション推進に関する有識者検討会(第4回 7/25)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
<表 2 挿入>
3.記述統計からみたセルフメディケーション税制の効果
3.1 データセット
本稿の分析では、株式会社 JMDC が健康保険組合加入者を対象に収集した、2015 年 1 月
~2019 年 9 月にかけてのレセプトを用いた。レセプトには患者、医療機関に関する種々の
情報が格納されているが、本分析に用いたのは加入者の属性を示すレコード、加入者の医
療機関への受診状況を示すレコード、受診時の傷病情報を示すレコード、処方された医薬
品の情報を示すレコードである 20。
まず、本稿の分析対象はアレルギー性鼻炎薬市場であるため、アレルギー性鼻炎で医療
機関を受診した患者を特定する必要がある。そのため、最初に傷病レコードを用いて、医
療機関が標榜する診療科目を問わず、アレルギー性鼻炎を示す基本分類コード(J30)が記
載されたレコードを抽出した 21。次に抽出したレコードに記載された加入者 ID を用いて、
加入者レコード、受診レコード、調剤レコードを紐づけた。加入者レコードとの接合を通
じて、各加入者の月レベルでの受診の有無、年齢、性別に関する情報を得た。さらに受診
レコード、調剤レコードとの接合より、患者が受診した医療機関、医薬品の処方の有無、
処方された医薬品の種類・量などの情報を得た 22。
結果として、抽出されたデータは分析期間である 2015 年 1 月から 2019 年 8 月にかけて
24130.2 万人分(延べ数)に上り、うち 921.9 万人(延べ数)が医療機関を受診し、さらに
537.9 万人(延べ数)が医薬品の処方を受けていた。
<図 1 挿入>
図 1 は作成したデータセットに基づき、2015 年 1 月から 2019 年 8 月の各月において、
分析対象者のどの程度がアレルギー性鼻炎で医療機関へ受診し(以降、受診率)、アレル
20
株式会社 JMDC が収集しているレセプトは 2005 年 4 月より使用可能だが、収集対象となる加入者が
年々増大している。一般的に収集する人数が増すことで、データの代表性も高まることが期待できる。こ
の点を踏まえ、本稿ではレセプト収集の対象者が 271.7 万人から 370.1 万人へと 100 万人近く増大した
2015 年に注目し、同年 1 月から最新の 2019 年 8 月までを分析期間とした。
21
別の作成方法として、アレルギー性鼻炎での受診に限定せず、表 1 に示した成分を有する医薬品を処方
したレコード全てを抽出する方法もある。しかし、第 2 章で述べた通り、気管支喘息薬に分類される 5 成
分については、喘息等の症状でも使用されるため、この方法に基づくとアレルギー性鼻炎における処方の
実態を反映しないことになる。
22
本稿では表 1 で述べた通り、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬、気管支喘息薬に分類され、かつアレル
ギー性鼻炎を適応に含む全ての保険適用薬を分析対象とした。
7
3.記述統計からみたセルフメディケーション税制の効果
3.1 データセット
本稿の分析では、株式会社 JMDC が健康保険組合加入者を対象に収集した、2015 年 1 月
~2019 年 9 月にかけてのレセプトを用いた。レセプトには患者、医療機関に関する種々の
情報が格納されているが、本分析に用いたのは加入者の属性を示すレコード、加入者の医
療機関への受診状況を示すレコード、受診時の傷病情報を示すレコード、処方された医薬
品の情報を示すレコードである 20。
まず、本稿の分析対象はアレルギー性鼻炎薬市場であるため、アレルギー性鼻炎で医療
機関を受診した患者を特定する必要がある。そのため、最初に傷病レコードを用いて、医
療機関が標榜する診療科目を問わず、アレルギー性鼻炎を示す基本分類コード(J30)が記
載されたレコードを抽出した 21。次に抽出したレコードに記載された加入者 ID を用いて、
加入者レコード、受診レコード、調剤レコードを紐づけた。加入者レコードとの接合を通
じて、各加入者の月レベルでの受診の有無、年齢、性別に関する情報を得た。さらに受診
レコード、調剤レコードとの接合より、患者が受診した医療機関、医薬品の処方の有無、
処方された医薬品の種類・量などの情報を得た 22。
結果として、抽出されたデータは分析期間である 2015 年 1 月から 2019 年 8 月にかけて
24130.2 万人分(延べ数)に上り、うち 921.9 万人(延べ数)が医療機関を受診し、さらに
537.9 万人(延べ数)が医薬品の処方を受けていた。
<図 1 挿入>
図 1 は作成したデータセットに基づき、2015 年 1 月から 2019 年 8 月の各月において、
分析対象者のどの程度がアレルギー性鼻炎で医療機関へ受診し(以降、受診率)、アレル
20
株式会社 JMDC が収集しているレセプトは 2005 年 4 月より使用可能だが、収集対象となる加入者が
年々増大している。一般的に収集する人数が増すことで、データの代表性も高まることが期待できる。こ
の点を踏まえ、本稿ではレセプト収集の対象者が 271.7 万人から 370.1 万人へと 100 万人近く増大した
2015 年に注目し、同年 1 月から最新の 2019 年 8 月までを分析期間とした。
21
別の作成方法として、アレルギー性鼻炎での受診に限定せず、表 1 に示した成分を有する医薬品を処方
したレコード全てを抽出する方法もある。しかし、第 2 章で述べた通り、気管支喘息薬に分類される 5 成
分については、喘息等の症状でも使用されるため、この方法に基づくとアレルギー性鼻炎における処方の
実態を反映しないことになる。
22
本稿では表 1 で述べた通り、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬、気管支喘息薬に分類され、かつアレル
ギー性鼻炎を適応に含む全ての保険適用薬を分析対象とした。
7