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0508記者会見報告資料(調査最終集計) (16 ページ)

公開元URL https://hodanren.doc-net.or.jp/info/news/250508/
出典情報 全国保険医団体連合会 記者会見(5/8)《全国保険医団体連合会》
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※前回調査ではトラブルの「あり」、
「なし」を単独で聞いた
06「資格情報無効」は解消の目途がたっていない
「資格情報が無効」などオン資サーバー上の情報の不備、オンライン資格確認システムの根幹に
関わるトラブルは、前回調査から減っていない。
「資格情報が無効」は、引っ越しや就職・転職・退
職、結婚など様々なライフイベントの際に必要となる保険資格変更時の情報更新のタイムラグが主
な要因で、今後も完全に解消されることはない。年度が替わる4月や国保、後期高齢の更新時期な
ど、大勢の人の保険資格が一斉に変更になるタイミングは特に保険者の事務手続きの負担が増し、
対応が追い付かず、
「資格情報の無効」や「負担割合の誤り」などの多発が懸念される。
平デジタル大臣は昨年 10 月2日の記者会見で、ユーザーがマイナ保険証の利用に慣れてくれば
不具合は改善していくとの見解を示しているが、これらのトラブルは患者・医療機関側の慣れでは
解消されない。厚労省は、それぞれのトラブルについて「解決に向けた対応策」
(令和6年7月3日
第 180 回社会保障審議会医療保険部会)を示しているが、トラブルは解消されていない。
06

●は「仕様」で済まされない

トラブルのうち、一番割合が高いのが、「●が出る」65.1%・6344 医療機関である。発生原因は
J-LIS や市町村など住民記録が扱う漢字・住所などの文字コードと医療保険者向け中間サーバーが
対応している文字コードが異なることから生じる「文字化け」。河野前デジタル大臣は 9 月 20 日の
記者会見において、
「黒丸が出てくるのは、トラブルではなく仕様」と強弁した。厚労省は、●問題
についての対応策としてレセプト請求はそのままできると説明している。しかし、医療機関は患者
さんに「そのような仕様になっているので領収書や処方箋が●になっていても我慢してください」
とは言えない。現場では、患者さんに確認し手作業で修正するなど事務手間が生じている。「●問
題」はシステム仕様上の致命的な欠陥と言える。
07

トラブル時の対応は、健康保険証による資格確認が約8割
トラブル時にどのように対応したかを選択肢で聞いた。もっとも多かったのが健康保険証による

資格確認で 79.8%(6804 医療機関)と圧倒的であった。つづいて、
「前回来院時の情報をもとに対
応」43.0%(3667 医療機関)、
「資格情報のお知らせ」19.3%(1644 医療機関)とつづく。
「マイナ
ポータル」による確認はわずか 5.1%(433 医療機関)であった。政府は 12 月2日以降の資格確認
について、トラブル時の「資格情報のお知らせ」や「マイナポータル」による対応などを示してい
るが、多くの患者さんは使い慣れた健康保険証を持参しており、12 月2日以降も健康保険証による
資格確認でのトラブル対応が、圧倒的に割合が高い。政府の示しているトラブル時の資格確認方法
は、慣れ親しんだ健康保険証に到底及ばない状況が明らかとなった。

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