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糖尿病性腎症重症化予防プログラム(令和6年度版) (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38699.html
出典情報 糖尿病性腎症重症化予防プログラムの改定について(3/28)《厚生労働省》
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(2)本プログラムにおける糖尿病性腎症の定義
本プログラムにおける糖尿病性腎症33の定義は以下の通りとする。

本プログラムにおける糖尿病性腎症の定義:糖尿病であり、腎障害が存在していること
(疑いも含む)
糖尿病であるか糖尿病が疑われる状態であること:①から③のいずれかを満たすこと
① 空腹時血糖または随時血糖※1 126mg/dL以上、または HbA1c6.5%以上
② 現在、糖尿病で医療機関を受診している
③ 過去に糖尿病薬(経口血糖降下薬・インスリン・GLP-1 受容体作動薬等)使用歴又
は糖尿病にて医療機関の受診歴がある(ただし、直近の健診データ等により糖尿病
の診断基準に該当しない対象者を除く)
※1 空腹時血糖は絶食10時間以上、随時血糖は食事開始時から3.5時間以上絶食10時間未満に採血が実施され
たものとする。

腎障害が存在しているか存在が疑われる状態であること:①から④のいずれかを満たす
こと
① 腎症第4期:eGFR30mL/分/1.73m2 未満
② 腎症第3期:尿蛋白陽性
③ レセプトデータに糖尿病性腎症又は腎障害の悪化を示す病名が記載されている
④ 腎症第2期以下の場合には、次の情報を参考とする
〇 eGFR45mL/分/1.73m2 未満
〇 eGFR60mL/分/1.73m2 未満のうち、年間 5mL/分/1.73m2 以上低下
〇 糖尿病網膜症の存在
〇 微量アルブミン尿の確認、あるいは尿蛋白(±)※2
〇 血圧コントロールが不良 ( 目 安 : 140/90mmHg 、 後 期 高 齢者150/90mmHg 以上)
※2 糖尿病に加えて尿蛋白(+)以上であれば第3期と考える。また尿蛋白(±)は微量アルブミン尿の可能性
が高いため、医療機関で積極的に尿アルブミンの測定を行うことが推奨される。

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糖尿病患者に腎障害がある場合、①糖尿病が原因で腎障害が悪化した状態、②別の原因により腎障害が悪
化している患者に糖尿病が合併している状態、がある。
糖尿病性腎症は狭義では①を指し、正確な診断のためには病歴、網膜症等他の合併症の状況、生検等の検
査が必要となる。
一般的には健診で①と②を区別することは困難と考えられるので、本プログラムでは①、②を含め、広く
取り扱うこととしている。
②であっても、糖尿病が合併することにより腎臓には糖尿病特有の変化が発生し、腎機能が悪化すること
から、②を含めて対策を行うことには意義があると考えられる。

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