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糖尿病性腎症重症化予防プログラム(令和6年度版) (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38699.html
出典情報 糖尿病性腎症重症化予防プログラムの改定について(3/28)《厚生労働省》
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周病が血糖コントロールに影響を与えていることが報告されている16。
○ このため、青壮年においては、特定健康診査で使われる標準的な質問票、後
期高齢者においては、後期高齢者医療制度の保健事業で使われる後期高齢者の
質問票などの情報も参考にしつつ、対象者本人からの聞き取り等により、生活
習慣の状況や身体状況等を把握し、受診勧奨や保健指導に活用することが重要
である。
○ また、う蝕(むし歯)、歯周病、歯の喪失やそれ以外の歯・口腔に関わる疾
患等により咀嚼機能が低下すると、野菜や肉類等の摂取量が減少するととも
に、生活習慣病や低栄養のリスクが高まると報告17されている。特に、血糖コ
ントロールの不良は歯周病を重症化させることや、歯周病が重症であるほど血
糖コントロールが不良となること、歯周病治療によって血糖コントロールの状
態も改善することが報告18されており、糖尿病性腎症重症化予防の取組におい
ても、必要に応じて口腔衛生の指導をするとともに、歯周病の未治療者に対し
ては継続的な歯科受診を勧奨する。併せて、糖尿病の合併症の1つである糖尿
病網膜症の進行防止の観点から、定期的、継続的な眼科受診を勧奨する。
1)青壮年に対する取組
○ 高齢期に至るまで健康を保持するためには、青壮年期からの取組が重要
である。糖尿病性腎症重症化予防の取組においても青壮年期から取り組む
必要がある。
○ 糖尿病が疑われる者は、40歳代から増加し、特に男性では50歳代になる
と急増する19。また、高血圧を有する者も増加する。糖尿病が疑われる者が
急増するこの年齢層に対して糖尿病性腎症重症化予防に取り組むことによ
り、糖尿病についての適切な治療継続や生活習慣の改善等が期待でき、そ
れに伴い合併症の発症・重症化予防や合併症による臓器障害の進行予防等
も期待できる。また、人工透析の導入時期も遅らせることが期待でき、対
象者本人の生活の質を維持することができるほか、医療経済への影響も小
さくすることが期待できる。
○ 青壮年、特に30歳代から50歳代では、「健康な食習慣の妨げとなる点」
として、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」の割合が60

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健康日本21(第三次)推進のための説明資料 令和5年5月 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会
次期国民健康づくり運動プラン(令和6年度開始)策定専門委員会 P.75
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kenkounippon21_00006.html
17
標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版) 令和6年4月 厚生労働省健康・生活衛生局
P.95
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000194155_00004.html
18
糖尿病治療ガイド2022-2023 日本糖尿病学会編・著 P.94
19
令和元年国民健康・栄養調査報告
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1houkoku_00002.html

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