よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


提案書10(1802頁~2002頁)医療技術評価・再評価提案書 (167 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

330201

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

脊髄誘発電位測定等加算

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
27耳鼻咽喉科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

耳科手術に用いた場合の追加

00なし
関連する診療科(2つまで)
00なし

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

リストから選択

提案当時の医療技術名

有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


930
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)



その他」を選んだ場合、右欄に記載

鼓室形成など外耳道・中耳・内耳を操作する耳科手術の大部分においては骨を削開して顔面神経を同定確認したり、顔面神経から病変を剥離する
操作を加える必要がある。術中の顔面神経の同定および顔面神経麻痺の回避のためには顔面神経モニタリングが有用であり、脊髄誘発電位測定等
加算の耳科手術への適応拡大を希望する。

文字数: 150

再評価が必要な理由

耳科手術の大部分では骨を削開して顔面神経を同定確認し、顔面神経から病変を剥離する操作を加える必要がある。側頭骨内では顔面神経は水平
部と垂直部に分かれるが、水平部では先天性の骨欠損が半数程度に見られ、また垂直部は走行部位の個人差が大きい。これに炎症や病変が加わる
と確認や温存に難渋する例もある。耳科手術によって顔面神経麻痺が生じるリスクは初回手術でも0.6%から3.7%、人工内耳では2.1%と報告されて
おり、医原性の顔面神経麻痺の原因としては耳下腺腫瘍手術よりも高頻度である。術後の顔面神経麻痺は重篤なのQOLの低下を招くため、アメリ
カでは鼓室形成術で89.1%、人工内耳植込術で86.5%の医師が顔面神経の術中神経モニタリングを行っている。本邦でも日本耳科学会のアンケート
では約80-90%の医師が顔面神経の術中神経モニタリングを必要と考える一方で、全く使用しない施設が13.3%、使用している施設でも使用割合は
61.3%にとどまっている。使用しない理由として消耗品の費用が挙げられており、脊髄誘発電位測定等加算が認められた場合は84.9%の術者が使用
すると回答している。顔面神経麻痺回避および適切な病変郭清のために、脊髄誘発電位測定等加算の耳科手術への適応拡大が望まれる。

【評価項目】
耳科手術において術中に顔面神経の同定と操作を要する手術としてK292、K294、K297、K298、K301-K306、K313 、K314、K317、K319(K319-2は当
時未収載)、K320、K320-2、K322-K328を選択し、日本耳科学会の令和2・3年度代議員と全国の医育機関の代表者に対してアンケートを行ったと
ころ、70-90%の医師が顔面神経モニタリングが必要と考えていた。アメリカでは時代の変遷によって顔面神経モニタリングを実施する割合が増加
しており、さらにこの傾向は専門医トレーニングを受けた医師で顕著なことから、本邦においてもこの割合はさらに増加すると思われる。
顔面神経モニタリングは鼓室形成術、人工内耳植込術、外耳道増設術などほとんどの耳科手術で顔面神経麻痺回避に有用と報告されており、費用
効果においても耳科手術全例実施するのが最も優れていると報告されている。

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

顔面神経の同定と術中の損傷回避のためには持続モニタリングと間欠刺激が必要である。持続モニタリングのためには顔面と前胸部に持続モニタ
リング用の針電極を装着する。神経同定には術野で刺激用プローブを用いる。これら償還されていない材料費として、針電極1セット30,000円、
刺激用モノポーラプローブ16,000円、合46,000円が必要である。
手技は医師1名と臨床検査技師1名で行い、セッティングに要する時間は10分程度である。
耳科手術において術中に顔面神経の術中神経モニタリングを行うことは今や不可欠な手術手技であり、手技的にはK159の顔面神経減圧手術(乳様
突起経由)と同等である。脳、脊椎、脊髄、大動脈瘤又は食道の手術と同様に誘発電位測定(K930 1:3,630 点)の保険収載への適応拡大を希望
する。
点数 *適応拡大のため同点数 点(1点10円)
≪1≫ 外保連試案点数(試案にない場合は妥当な点数):3,630 点
≪2≫ 別途請求が認められていない必要材料と価格(定価):刺激プローベ:16,000 円 針電極:30,000 円

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

耳科手術を施行する患者を対象に行われているが、点数算定が認められていない。

1968