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参考資料4 小児患者体験調査報告書 令和元年度調査 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23374.html
出典情報 がん診療提供体制のあり方に関する検討会  小児がん拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ(第1回  1/17)《厚生労働省》
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はじめに
平成 24 年に閣議決定された第 2 期のがん対策推進基本計画から、がん対策の進捗を評価して
いくことが明示されるようになった。進捗評価に当たり最も重要なのは、目標である。がん対策
推進基本計画の目標は、第 2 期までは、「がん死亡率の減少」「療養生活の質の向上」「がんにな
っても安心して暮らせる社会の構築」、また、第 3 期では「科学的根拠に基づくがん予防・がん
検診の充実」
「患者本位のがん医療の実現」
「尊厳を持って安心して暮らせる社会の構築」であり、
いずれも患者の体験を重視して設定されている。そこで、全国の患者の体験を調査し、がん対策
の効果、進捗を追跡するために行われたのが、患者体験調査である。調査は、成人については平
成 26 年度、平成 30 年度に行われているが、小児に対しては、令和元年度に行われた本調査が初
めてである。
小児がんは、罹患が少ないことや、小児医療の特殊性などから、さまざまな点で成人のがんと
異なっている。また、年齢によって生活の様式や医療の課題も当然異なってくる。何よりも調査
を行う際の倫理的配慮のあり方や、回答を誰がするべきなのか、といった調査実施そのものに関
する難しさも存在する。そのため、準備期間を成人よりも長く必要としたが、今回、多くの関係
者の方々のご協力により、調査の実施を完了し報告できることの意義は大変大きいと言える。
本調査により明らかになった現状と課題をもとに、さらに小児がん対策が進むことで、少しで
も多くの患者・ご家族の方々が、より良い医療を受け、より満足度の高い療養生活を送ることが
できる「尊厳を持って安心して暮らせる社会」となることを願ってやまない。

令和 3 年 3 月
国立がん研究センターがん対策情報センター長 若尾 文彦

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