よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2 障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン(第2版)案(別冊) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74454.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第157回 7/10)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

6 . 障 害 者 支 援 施 設 入 所 者 の買 い物 や外 出 先 の選 択 に関 する意 思 決 定 支 援 と金 銭 管
理支援
G さんは、知的障害のある 40 代の女性で、障害者支援施設(入所施設)を利用している。
頷いたり首を振ったり、「はい」「ううん」「これ」「いや」といった短い言葉で気持ちを伝えるこ
とはできるが、自分の考えや希望を文章のようにつなげて話すことは難しい。職員が話しか
ける内容はおおよそ理解していると考えられるものの、「どうしたいか」「どちらがよいか」と
たずねられたときに、自分から言葉を選んで答えることはあまりなく、表情も乏しくなりがち
である。
施設入所前は実家で家族と暮らしており、日常生活で使う洗面用具やタオル、下着や洋服
といった消耗品、季節ごとの衣類の購入はすべて家族が決めていた。買い物の際にも、家族
が事前に必要な物を選び、G さんは店に同行しても、商品を自分で選ぶ機会はほとんどなか
ったという。夕食の献立や休日の過ごし方、外出の行き先も家族が主に決めており、「何が食
べたいか」「どこに行きたいか」と G さんの意向を確かめる場面は多くなかった。G さん自身
も、身の回りのことは「家族が決めてくれるもの」という経験を重ねてきており、自分で選ぶ
という経験を十分に持たないまま施設入所に至っている。
G さんの主な収入は障害年金であり、その中から施設の利用料や日用品等の自己負担分
が支払われる。残った金額が、外出時の飲食やお菓子、衣料品など、本人が自由に使えるお
金となっている。ただし、G さんが自分で支出の内訳を理解して管理することは難しい。その
ため、家族と施設職員が連携して通帳や現金の管理を行いながらも、「自由に使えるお金」に
ついては、なるべく G さんの意思を反映して使えるよう支援していくことが大切だと考えて
いた。
施設では、月に一度、近隣への外出の機会を設けている。ショッピングセンターでの買い
物や飲食店での食事、公園への散歩など、内容はさまざまである。また、日常生活の中でタ
オルや歯ブラシなどの消耗品が不足した際には、適宜、近隣の店で購入している。職員は、こ
うした「どこに行くか」「何を買うか」を決める場面を、G さんの意思形成支援・意思表明支
援・意思実現支援の機会として活用し、あわせて金銭管理支援も行っていくことにした。
入所当初、月に一度の外出の予定を立てる場面で、職員が「今度のおでかけ、どこに行き
ますか」と声をかけても、G さんはうつむいたまま無表情で、返事は「……」と沈黙するか、小
さな声で「なんでも…」とつぶやく程度であった。「何か食べたいものはありますか」と聞いて
も、視線をそらし、「ううん」と首を振ることが多かった。消耗品の購入場面でも、タオルが古
18