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資料1-2-15診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (58 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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血流出路を確保するために腟・子宮再建が必要である。男性では尿道ならびに陰茎に対する形成術が必
要として外陰形成を行う。なるが、現在の医療では機能的な男性外陰を作成することは不可能なため、外
陰形成が困難と考えられる場合なことも多く、将来的には、女性としての外筋皮弁などを用いた陰形成茎形
成術が選択考慮される場合がある。性の決定は、将来の生殖器形成の必要性など両親を含めたチーム医
療によるカウンセリングが前提となる。女児の場合、二次性徴初来前に、腟形成、月経血流出路形成を行
う必要がある。
5.予後
1960 年に最初の手術生存例が発生するまでは死亡率が 100%であったが、1980 年代には生存率が 90%
にまで到達した。平成 26 しかし、直腸肛門機能、排尿機能、生殖機能において大きな機能障害を有するた
め、生涯にわたる継続的治療や精神的カウンセリングが必要である。2014 年の全国調査では、永久人工
肛門例は 7 割、膀胱機能障害例は 6 割、清潔間欠自己導尿施行例は 3 割であった。月経異常は 6 割、月
経血流出路障害は 5 割に認められ、生涯にわたる継続的治療や精神的カウンセリングが必要である認め
られた。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
約 300 人
2. 発病の機構
不明(疫学的因果関係の報告はあるが、詳細は不明である。)
3. 効果的な治療方法
未確立(対症療法が中心。)
4. 長期の療養
必要(排便・排尿障害の他に、思春期における腟狭窄による流血路障害や妊娠・出産など生殖器障害に
関しても生涯にわたる治療が必要である。腎不全に伴う透析治療や腎移植、さらに脊髄機能障害例では
下肢運動障害への治療が必要である。)
5. 診断基準
あり(日本小児外科学会承認の診断基準あり。)
6. 重症度分類
以下のいずれかを満たす例を重症例として対象とする。
1)直近1年間で1回以上急性腹症により入院治療を要したことがある場合。
2)尿路感染症(UTI)を繰り返す場合(直近6か月で3回以上 38℃以上の発熱を伴う尿路感染症を来す
場合。)
3)腎:CKD 重症度分類ヒートマップが赤の部分の場合。
4)性交困難な腟狭窄に対する腟形成が必要な場合。

○ 情報提供元

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