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資料1-2-6診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (46 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
硬化性胆管炎(PSC)
肝内胆管障害を惹起する代表的な疾患として硬化性胆管炎(SC)がある。SC には、①原発性(PSC)、②IgG4
関連(IgG4SC)、③続発性があり、臨床像においては胆汁うっ滞に伴う症状は共通であるが、臨床経過や選択さ
れるべき治療方法が異なるため、精度の高い鑑別診断と的確な対処が必要である。以下に、原発性 SC(PSC)
臨床的特徴を示し、IgG4SC、続発性との鑑別点を挙げる。
1.臨床的特徴(症状、臨床経過)
(1)胆汁うっ滞による症状(腹痛、発熱、黄疸など)
(2)炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の病歴
(3)血液検査値異常(6か月以上にわたる ALP 値上昇(正常上限の2~3倍))
(4)IgG4SC、続発性(2次性)の除外(下記)
1)胆道感染症による胆管炎(AIDS を含む。)
2)悪性腫瘍
3)胆道外科手術後
4)胆管結石
5)腐食性硬化性胆管炎
6)先天性胆道異常
7)Floxuridine 動注による胆管障害
8)虚血性狭窄
上記の(1)は原発性も続発性も同様である。
2.画像診断
肝内胆管(および肝外胆管、胆嚢)に特徴的な画像所見を示す。
(1)US
1)散在する胆管内腔の狭窄と拡張
2)散在する胆管壁肥厚
3)胆嚢拡張
(2)ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)
1)狭窄像(輪状狭窄、膜状狭窄、帯状狭窄及び二次的変化として憩室様突出や数珠状を呈する。)
2)胆管壁不整像(毛羽立ち、刷子縁様)
3)肝内胆管分枝像の減少
4)肝外胆管の狭窄に対して必ずしも肝内胆管が拡張しない。
(3)MRCP(磁気共鳴胆管膵管撮影法)(ERCP と同様)
(4)CT(ERCP、MRCP の胆管内腔の情報に加えて胆管壁や肝実質・周辺臓器との関係を把握する。)
(3~4)にて肝内胆管の狭窄と拡張の散在性の混在を確認する。

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